この記事のポイント(3行まとめ)
・1月23日のドル円急落は、日銀による「レートチェックの噂」が引き金でした
・レートチェックは、為替介入の一歩手前を示す強い警告サインです
・今は無理に動かず、トレーダーも両替予定者も「様子見」が最善策です
みなさん、こんにちは。
1月23日の夕方、為替レートを見ていて「えっ!?」と声を上げてしまった方も多いのではないでしょうか。
私もその一人です。
それまで159円台でジリジリ動いていたドル円が、あっという間に157円台まで落ちていきましたよね。
まるでジェットコースターのような動きに、少し怖さを感じたかもしれません。
ニュースでは「レートチェック」という言葉が飛び交っていますが、これ、ただの電話確認じゃないんです。
私たちの生活や資産守るために、今なにが起きているのか、そしてこれからどうすればいいのか。
難しい言葉は抜きにして、やわらかく紐解いていきましょう。
今の相場に不安を感じているあなたに、少しでも安心材料をお届けできればと思います。

1月23日に何が起きたの?159円台からの急落劇
まずは、あのドキッとする瞬間のことを少しだけ振り返ってみましょう。
「何が起きたか」を知るだけで、漠然とした不安はだいぶ軽くなりますよ。
夕方のロンドン市場で起きた「ストン」という動き
1月23日、東京時間は比較的穏やかでした。
「また円安が進んでるなぁ、160円いっちゃうのかな」なんて思っていた方もいるかもしれません。
ところが、夕方のロンドン市場が始まった頃です。
特に大きな経済ニュースがあったわけでもないのに、ドル円相場が突然崩れました。
159円台の前半から、一気に157.37円あたりまで急落したのです。

この「理由がないのに大きく動く」というのは、相場がとても神経質になっている証拠。
みんなが「何か怖いことが起こるかも」と身構えているときに、誰かが「逃げろ!」と叫んで、一斉に出口へ走ったような状態です。
これを専門用語では「フラッシュクラッシュ(瞬間的な暴落)」に近い動きなんて言ったりします。
市場を駆け巡った「レートチェック」の噂
では、その「逃げろ!」の合図は何だったのでしょうか。
それが今回のキーワード、「日銀によるレートチェック」という噂です。
市場関係者の間で、「日銀が銀行に電話を入れて、レート(価格)を聞いて回っているらしいぞ」という話がパッと広がったんですね。
しかも今回は、ドル円だけでなく、ユーロ円も対象だったとか。
この噂が流れた瞬間、「やばい、介入が来る!」と判断した人たちが、慌ててドルを売った(円を買い戻した)。
これが、あの急落の正体でした。
そもそも「レートチェック」って何?ただの価格確認じゃない!
「え、銀行に今の値段を聞いただけ? 今どきスマホで見ればわかるじゃない」
そう思いますよね。私も最初はそう思いました。
でも、金融の世界での「電話」には、もっと深い意味が隠されているんです。
日銀から銀行への「電話」が持つ本当の意味
日銀の方々は、当然モニターを見れば今のレートなんて一瞬でわかります。
それをあえて、わざわざ銀行のディーラーに電話をして「今のレートはいくらですか?」と聞く。
これは、一種の「デモンストレーション」なんです。
わかりやすく言うと、先生が生徒に向かって「静かにしなさい」と言う代わりに、黒板消しをパン!と置いて、無言で教室を見渡すような感じでしょうか。
「私はいつでも動ける準備ができていますよ」
「今の円安、ちゃんと見てますからね」
という、無言の圧力(プレッシャー)をかけているわけです。

口先介入とはレベルが違う「実弾」への警戒
よくニュースで、大臣が「為替の動きを注視する」とコメントするのを聞きますよね。
あれは「口先介入」と呼ばれ、言葉だけの牽制(けんせい)です。
でも、レートチェックは違います。
実際に実務を行う現場レベルで動きがあったということは、「実弾介入(実際に円を買うこと)」の準備運動なんですね。
これを受けた銀行側は、「うわ、本当に介入が来るかもしれない」と身構えます。
そうすると、怖くてドルを買えなくなる。
結果として、今回のように相場が急に円高方向へ動くことがあるのです。
過去の事例から学ぶ!2024年の動きとそっくりな現状
歴史は繰り返すと言いますが、今回の動きは2024年の夏頃とよく似ています。
ちょっとだけ過去を思い出してみましょう。

2024年の介入パターンを思い出そう
2024年の7月頃も、同じようにレートチェックの噂が流れました。
そしてその直後や合間に、実際に政府がこっそりと介入(ステルス介入)を行ったことがありましたよね。
市場に参加している人たちは、その時の記憶が鮮明に残っています。
「レートチェックが来たということは、もう秒読み段階だ」
そう考える人が多いからこそ、これだけ敏感に反応してしまうんです。
今回は「160円」が防衛ラインかも?
前回は160円を大きく超えてから介入が入りました。
でも今回は、159円台でこのアクション(レートチェック)がありました。
これは、政府や日銀が今まで以上に円安に対してピリピリしているサインかもしれません。
「160円には乗せたくない」
「159円台がギリギリの防衛ラインだ」
そんな意思表示のようにも見えます。
もしそうなら、ここから先、160円に近づくたびに強い押し戻し(円高圧力)がかかる可能性があります。
【タイプ別】この不安定な相場、どう乗り切る?具体的な対策
さて、ここからが本題です。
こんな不安定なときに、私たちはどう動けばいいのでしょうか。
「FXをやっている方」と「海外旅行や買い物を予定している方」に分けて、具体的な対策を考えてみました。
FXトレーダー・投資家の方へ(不用意な売買は危険!)
投資をしている方にとって、今の159円〜160円付近は、いわゆる「キルゾーン(危険地帯)」です。
いつ日銀砲(介入)が飛んできてもおかしくない場所だと認識しましょう。
- 「まだ上がるかも」は禁物高値更新を狙ってロング(買い)を入れるのは、リスクとリターンが見合っていません。落ちる時は一瞬で数円落ちます。
- 「様子見」も立派な戦略無理にトレードする必要はありません。「休むも相場」という格言通り、嵐が過ぎるのを待つのも賢い選択です。
- ストップロスは必須もしポジションを持つなら、逆行したときの損切り設定はいつも以上にタイトにしておきましょう。
海外旅行・輸入ビジネスを予定している方へ(両替のタイミング)
「来月、海外旅行に行くからドルが必要なんだけど…」という方。
お財布事情、気になりますよね。
結論から言うと、「今すぐ慌てて全額両替しなくてもいいかも」しれません。

もし本格的な介入が入れば、一時的に155円〜156円台まで下がるチャンスが来る可能性があります。
今の159円近いレートで替えるより、少しでも安くドルを手に入れたいですよね。
- 指値のような考え方で「156円になったら両替しよう」と決めておき、こまめにレートをチェックする。
- 分割して両替する全額を一気に替えるのではなく、今少し替えて、下がったらまた替える、というふうにリスクを分散させるのがおすすめです。
今後のシナリオ予測:これからどう動く?
では、これから相場はどうなっていくのでしょうか。
未来のことは誰にもわかりませんが、考えられるシナリオを整理しておくと、慌てずに済みます。
しばらくは「神経質な乱高下」が続く可能性
介入を警戒して、上値(160円方向)は重くなるでしょう。
でも、日米の金利差(アメリカの金利が高く、日本が低い)という根本的な原因が変わったわけではありません。
なので、下がったら下がったで「安い!」と買われる動きも出ます。
まるで「猫(介入)を恐れるネズミ(投資家)」のように、行ったり来たりの神経質な展開が続きそうです。
最悪のケース「実弾介入」が起きたらどうなる?
もし、159.50円などを突破しようとした瞬間に、本物の介入が入ったら。
その時は、ドカンと3円〜5円くらい一気に円高になるリスクがあります。
投資の世界には「落ちてくるナイフはつかむな」という言葉があります。
急落している最中に「安くなった!」と飛びつくと、さらに下がって大怪我をするという意味です。
もし介入が起きたら、相場が落ち着くまで、手を出さないのが鉄則です。

読者の疑問にお答えします(Q&A)
ここで、よくある疑問についてQ&A形式でまとめてみました。
Q1. 結局、今ドルを買うのはやめたほうがいいですか?
A. 短期的にはおすすめしません。
今は「介入警戒」という重石が乗っかっている状態です。上がる余地よりも、急落するリスクの方が大きいと考えられます。どうしても必要な場合以外は、少し様子を見たほうが安全です。
Q2. 150円くらいまで戻ることはありますか?
A. 今すぐには難しいかもしれません。
介入があったとしても、それは一時的な効果であることが多いです。日本の金利がもっと上がるとか、アメリカの金利が下がるといった大きな変化がない限り、一気に150円まで行くのはハードルが高いでしょう。まずは155円〜157円あたりが目処になりそうです。
Q3. 「レートチェック」のニュースはどこで見れますか?
A. 速報ニュースやSNSが早いです。
日銀は公式に「今電話しました」とは発表しません。ニュースサイトの為替速報や、X(旧Twitter)などで市場関係者の反応を見るのが一番早いです。「レートチェック」という言葉がトレンド入りしていたら、要注意ですよ。
まとめ:当局との「チキンレース」には参加しないのが正解
今回の「レートチェック」騒動、本当に驚きましたよね。
でも、これは市場にとっての「警報機」が鳴ったということです。
最後に、大切なポイントをもう一度おさらいしておきましょう。
- レートチェックは「介入の一歩手前」のサイン。
- 今は無理に利益を狙うより、資産を守る「守り」のターン。
- 旅行などの両替は、急落のタイミングを待ってみるのもアリ。
相場は逃げません。
嵐の中にわざわざ船を出す必要はないんです。
今は温かいお茶でも飲みながら、この乱高下が落ち着くのをゆっくり待つのも、賢い大人の選択だと思います。
みなさんの資産と心が、平穏でありますように。
焦らず、じっくりいきましょうね。











