2025年の漢字は「熊」に決定。2位の「米」とはわずか180票差という歴史的大接戦でした。過去最悪の獣害への恐怖と、パンダ返還の涙、そして生活を直撃した米騒動。日本中が揺れた1年を象徴する「熊」と「米」の裏にある真実を、女性ライターが徹底解説します。
みなさん、こんにちは。2025年もいよいよ残りわずかとなりましたね。
年末の恒例行事といえば、京都・清水寺で発表される「今年の漢字」。テレビの前で固唾をのんで見守っていた方も多いのではないでしょうか?
12月12日、森清範貫主が和紙に力強く書き上げた文字は、「熊」でした。
「えっ、熊? やっぱり怖かったもんね…」と思った方もいれば、「パンダのニュースもあったからかな?」と感じた方もいるかもしれません。実は今回の発表、過去30回の歴史の中でも類を見ないほどの大激戦だったことをご存知でしょうか?
なんと、2位の「米」との差は、たったの180票。
私の予想は 実は米だったんですけど・・・

18万票以上の投票があった中で、わずか0.09ポイント差という、まさに「紙一重」の結果だったんです。
なぜ、これほどまでに票が割れたのか。そして、なぜ私たちは「熊」を選んだのか。そこには、単なるニュースのまとめだけでは見えてこない、私たちの暮らしの変化と、少し切ない自然との関係が隠されています。
今日は、プロのライターとして、そして一人の生活者としての視点も交えながら、この衝撃の結果の背景を一緒に紐解いていきましょう。
史上初!「熊」が選ばれた3つの決定的な理由
まず、どうしても気になるのが「なぜ熊なのか?」という点ですよね。
実はこの一文字には、まったく異なる3つの感情が複雑に絡み合っているんです。それが「恐怖」「惜別」「不安」です。

理由①【恐怖】過去最悪となった「アーバンベア」の衝撃
一番大きな理由は、やはり私たちの生活圏を脅かした「恐怖」でしょう。
「アーバンベア」という言葉、ニュースで耳にする機会が増えましたよね。これまでは「山菜採りなどで山に入った人が遭遇する」というイメージでしたが、2025年はその常識が完全に崩れ去った年でした。
環境省や警察庁のデータを見ると、その異常さがよくわかります。
| 項目 | 2025年の状況 |
| 出没件数 | 4月〜9月だけで2万件超(前年同期比で大幅増) |
| 人的被害 | 死傷者233人以上(死者13人を含む) |
| 特徴的な場所 | 札幌の住宅街、通学路、サッカースクール送迎時など |
特に10月の被害件数が突出していました。普通なら冬眠に向けて山でドングリを食べているはずの時期に、これだけ多くのクマが人里に降りてきたのです。
札幌の住宅街をヒグマが歩いている映像や、秋田でバス停に向かう方が襲われたニュースは、本当に心が痛みましたし、明日は我が身かも…と震えた方も多かったはずです。
この事態を受けて、9月には法律も変わりました。「緊急銃猟」といって、人の命に危険がある場合は、人家の近くでも猟銃を使えるように法改正が行われたのです。これって、実はものすごいことなんです。それくらい、日本社会は「追い詰められていた」と言えるかもしれません。
理由②【惜別】パンダファミリーとの涙の別れ
でも、「熊」という字には、怖いだけの意味ではありません。そう、「熊猫」と書くパンダたちのことです。
2025年は、パンダファンにとって涙なしでは語れない年になりました。

和歌山県のアドベンチャーワールドで、みんなのお母さんだった「良浜(らうひん)」をはじめ、4頭のパンダファミリーが中国へ返還されたのを覚えていますか?
6月の旅立ちの日、空港やパークには大勢のファンが詰めかけました。「今までありがとう」「元気でね」という感謝の言葉とともに投票した人が実はとても多かったんです。
- お母さんの「良浜(らうひん)」:10頭もの子どもを育て上げたスーパーマザー
- しっかり者の「結浜(ゆいひん)」
- マイペースな「彩浜(さいひん)」
- コロナ禍の希望だった末っ子「楓浜(ふうひん)」
怖い「熊」と、愛おしい「熊猫」。
相反する二つの感情が、同じ一つの漢字に集約されたこと。これが今年の結果を特別なものにしました。
理由③【不安】世界情勢と経済の閉塞感
そして3つ目は、少し大人の事情かもしれません。
経済ニュースなどで「ベア(弱気相場)」という言葉を聞いたことはありませんか? 株価が下がったり、経済の先行きが見えない状況を、攻撃する時に腕を振り下ろす熊の姿になぞらえて「ベア」と呼びます。
また、長期化するウクライナ侵攻の当事国であるロシアを象徴する動物も「熊」です。
直接的な理由として書いた人は少ないかもしれませんが、社会全体を覆う「なんだか不安だな」「スカッとしないな」という空気が、この重厚で少し怖い漢字を選ばせた側面もあったのではないでしょうか。
わずか180票差! 2位「米」が物語る「令和の米騒動」
さて、ここでもう一つの主役である「米」についてお話しなくてはなりません。
1位の「熊」とわずか180票差。これは実質、ダブル受賞と言ってもいいくらいの結果です。
なぜここまで「米」への票が集まったのでしょうか? それは、私たちの食卓が「危機」にさらされたからです。

スーパーから米が消えた夏
「スーパーを何軒回ってもお米がない!」
そんな経験、みなさんも記憶に新しいのではないでしょうか? 2025年の夏から秋にかけて起きた「令和の米騒動」です。
棚が空っぽになったあの光景、1993年の平成の米騒動を思い出した方もいたかもしれません。
原因はいくつか重なっています。
- インバウンド需要の増加: たくさんの観光客の方が美味しい日本米を食べてくれました。
- 事前の生産調整: お米が余らないように減らしていた影響が出ました。
- そして最大の敵「猛暑」: 前年(2024年)の記録的な暑さが響きました。
実は、2024年の猛暑で、お米が高温障害を受けてしまったんです。粒が白く濁ったり割れたりして、市場に出回る量が減ってしまいました。「熊」が山に食べ物がなくて降りてきたのも猛暑の影響、「米」が不足したのも猛暑の影響。
こうして見ると、2025年は人間も動物も、異常気象という共通の敵に翻弄された一年だったんですね。
カレーライスが高級品に?

お米がないだけでなく、価格も上がりましたよね。前年に比べて3割も高くなった時期もありました。
これを象徴する面白い(いや、笑えない)データがあります。「カレーライス物価指数」です。
帝国データバンクの調査によると、2025年10月時点で、カレーライス1食を作るコストが451円になり、過去最高値を更新しました。
「今日は手軽にカレーでいいや」なんて言えない、ちょっとしたご馳走になってしまったんです。
これほど生活に直結した「米」が、なぜあと一歩で「熊」に負けたのか。
それはやはり、「映像のインパクト」の差だったのかもしれません。空っぽの棚の静かな恐怖よりも、住宅街を走る熊の映像が与えた動的な恐怖の方が、投票の瞬間に脳裏をよぎった…そんな心理が働いたのではないでしょうか。
【深掘り】なぜ被害は止まらない? あなたが知らない「熊」5つの真実
ここからは、もう少し深く踏み込んでみましょう。
「山に餌がないから出てくるんでしょ?」
そう思っている方が多いと思いますが、実は専門家の研究によると、それだけが理由ではないようなのです。
ここでお話しする「5つの真実」を知ると、ニュースの見え方がガラッと変わるかもしれません。

①「能力」の語源は「熊」だった?
少し意外なお話から。私たちが普段使う「能力」や「才能」の「能」という字。
実はこれ、もともとは「熊」の姿をかたどった象形文字だったという説があるんです。
昔の人は、熊の生態をよく観察していました。犬の6倍とも言われる鋭い嗅覚、一度覚えたことは忘れない執着心、そして圧倒的なパワー。
「あの動物(クマ)のように、物事を成し遂げる力」という意味で「能」という字が使われるようになり、後に動物のクマを表すために「火(灬)」を足して「熊」になったと言われています。
つまり、漢字の成り立ちそのものが、クマという動物の「学習能力の高さ」を証明しているんです。昔の人も、その賢さに畏敬の念を抱いていたんですね。
②「空腹」ではなく「学習」してしまった
ここが一番怖いポイントです。
最初のきっかけは、確かに山のドングリ不足(凶作)だったかもしれません。お腹が空いて、仕方なく人里に降りてきた。
でも、そこで彼らは気づいてしまったんです。
「あれ? ここには美味しいものがたくさんあるぞ」
「しかも、人間って意外と追いかけてこないし、怖くないぞ」
一度、廃棄された農作物や生ゴミ、庭の柿の味を覚えてしまったクマは、山にドングリが豊作な年になっても、もう山には戻らないと言われています。だって、人里の方が楽に、高カロリーな食事が手に入るからです。
さらに深刻なのは、母グマから子グマへ教育が行われること。
「あそこに行けばご飯があるよ」と教えられた子どもたちは、生まれた時から「人里=餌場」と認識して育ちます。これが今、被害が止まらない本当の原因、「世代を超えた学習」なんです。
③人間が「適応力」に負けている現実
「昔はこんなことなかったのに」とよく聞きますよね。
それは、クマが変わっただけでなく、私たちの社会が変わってしまったからでもあります。
地方の過疎化や高齢化が進み、里山の手入れをする人が減りました。
昔なら、きれいに草が刈られ、人が頻繁に行き来していた場所が、今は草木が生い茂るヤブになっています。これはクマにとって、身を隠しながら集落に近づける「緑の回廊」になってしまっているんです。
ある専門家の方が「人間社会の変化に、クマの適応力が追いつき、追い越してしまった」と言っていました。
人間が撤退した場所を、自然(クマ)が取り戻しに来ている。そんな風にも見えるのが、今の日本の現状なのかもしれません。
④絶滅危機と生息拡大のパラドックス
「クマが増えすぎたから駆除すべき!」という意見もあれば、「かわいそうだから守るべき!」という意見もあります。
実はこれ、どちらも正解で、どちらも間違いなんです。地域によって状況が全く違うからです。

例えば、四国のツキノワグマは、数十頭しか確認されておらず、絶滅の危機に瀕しています。ここでは全力で「保護」しなければなりません。
一方で、東北や北海道などの一部地域では、分布域がこの40年で2倍に広がり、人間の生活圏を完全に飲み込んでしまっています。
「日本全国一律」のルールではもう対応できません。地域ごとの細かいデータに基づいた管理が必要なんですね。
⑤解決策は「ゾーニング」と「集落点検」
では、どうすればいいのでしょうか。
専門家が提唱しているキーワードは「ゾーニング(すみ分け)」です。
- 奥山: クマの家(保護ゾーン)
- 里山: クマと人の緩衝地帯(草刈りなどをして見通しを良くする)
- 集落・都市: 人の家(クマを入れない、徹底的に追い払う)
この境界線をもう一度引き直す作業が必要です。
具体的には「集落環境点検」といって、住民みんなで地域を歩き、「あそこの柿の木、放置されてるね」「あそこのヤブ、クマが隠れそうだね」と点検し、リスクを潰していく地道な活動が、実は一番の近道だと言われています。
【対策】2026年を生き抜くために私たちができること
最後に、明日からできる対策についてお話しします。
「私は都会に住んでいるから関係ない」とは、もう言えない時代になりました。ハイキングやキャンプ、帰省の時など、備えあれば憂いなしです。

遭遇しないための「共存」グッズ
もしもの時のために、持っておきたいアイテムがあります。
- 熊鈴(くますず):基本中の基本ですが、やはり有効です。「ここに人間がいるよ!」と知らせて、クマの方から避けてもらうのが一番の平和的解決。最近はモンベルやアウトドアブランドから、消音機能付きのおしゃれなデザインのものも出ています。カバンにつけておくだけでもお守り代わりになりますよ。
- クマスプレー(撃退スプレー):山菜採りや登山の必須アイテムになりつつあります。「カウンターアソールト」などの商品名で知られていますが、唐辛子成分の強力なスプレーです。これを持っているだけで安心感が全然違います。使い方の動画などを一度見ておくことをおすすめします。
ゴミ出し・柿の木管理の徹底
そして、日常生活でできること。それは「クマを呼び寄せない」ことです。
- 生ゴミを外に放置しない(コンポストなども注意)。
- 庭の柿や栗は、早めに収穫するか、不要なら思い切って伐採する。
- ペットフードを外に置かない。
これらは「餌付け」を防ぐための大切なマナーです。一人の不注意が、地域全体を危険にさらしてしまうこともあります。「もったいないから」と残した柿の実が、クマを呼ぶ招待状にならないように気をつけたいですね。
まとめ:2025年、「野生」が「文明」のドアを叩いた
2025年の漢字「熊」。そして僅差の「米」。
この二文字は、私たちに「自然との距離感」を問い直すきっかけをくれました。
便利で安全だと思っていた私たちの文明社会のドアを、野生(熊)と気候変動(米不足)が「ドンドン!」と叩いた一年。
怖かったけれど、そのおかげで私たちが自然の一部であることを思い出させてくれたのかもしれません。
来年、2026年はどんな漢字が選ばれるでしょうか?
海外向けのメディアでは、希望を込めて「輝(かがやき)」という字を選んだところもあるそうです。
来年は、熊に怯えることなく、美味しいお米をお腹いっぱい食べて、「楽」や「明」といった明るい漢字が選ばれる一年になるといいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が、少しでも皆さんの「なぜ?」を解消し、これからの暮らしのヒントになれば嬉しいです。
最後に家計を応援
さて、ここまで読んでくださったあなたにだけ、とっておきの「家計防衛策」をシェアしちゃいます♡
「今年の漢字は『米』は外れて熊になったけど。。。」
「でも、お米高いしなぁ…」「重いお米をスーパーから運ぶの、大変…」
なんて、ため息をついていませんか?
そんな悩める私たちを救ってくれる、魔法のような国の制度があるんです。
それが、「ふるさと納税」です。
「よく聞くけど、やったことない…」「難しそう…」と思っている方、もったいないです!
実はこれ、「実質2,000円」で美味しいお米をゲットできる、やらないと損な制度なんです。
どういうこと?怪しくないの?
ご安心ください。根拠はしっかりあります。
簡単に言うと、こんな仕組みなんです👇
- 応援したい自治体に寄付をする(お買い物感覚でOK!)
- 自治体からお礼の品(お米など)が届く🌾
- 寄付した金額から2,000円を引いた全額が、来年の税金から引かれる(戻ってくる)✨
つまり、「税金の前払い」をするだけで、たった2,000円の負担でお米がもらえちゃうということ。
スーパーでお米を買う代わりに、この制度を使えば、食費がぐっと浮いちゃうんです!
※ただし、年収や家族構成によって「いくらまで寄付できるか(上限額)」が決まっています。必ずシミュレーションサイトなどで自分の上限額を確認してから申し込んでくださいね!
私が今、こっそり狙っているのが、熊本県御船町(みふねまち)のお米。
清らかな水で育ったお米は、美味しいご飯で内側からキレイになりたい私たちにぴったり♡
スーパーで値札を見て悩む時間はもう終わり。
これからは、賢い制度を使って、美味しい新米をたっぷり楽しむのが「令和の女子力」です。
「毎日食べるものだからこそ、一番賢い方法で」
売り切れて後悔する前に、まずは自分の上限額をチェックして、お得な生活を始めちゃいましょ♡
▼ 私が狙っている「熊本県御船町」の増量・大容量お米はこちら!
なくなり次第終了なので急いで~! 👇









