みなさん、こんにちは。
最近、ニュースやSNSで「SBI新生銀行の金利が年4.2%」という話題、目にしたことはありませんか?
正直なところ、最初にこの数字を見たとき、私はこう思いました。
「えっ、4.2%? 0.42%の間違いじゃないの?」って。
だって、今のメガバンクの普通預金金利は0.1%〜0.2%程度。0.001%だった時代よりマシになったとはいえ、4.2%なんて数字は、今の日本ではちょっと考えられないレベルの異常値ですよね。
「何か裏があるんじゃないか?」
「詐欺的な広告じゃないの?」
「申し込んだ後に、すごく高い手数料を取られるんじゃ…」
そんなふうに疑ってしまう気持ち、痛いほどよくわかります。大切なお金のことですから、慎重になるのは当然です。
でも、結論から先にお伝えしますね。
このキャンペーン、条件付きではありますが、本当です。詐欺ではありません。
ただし、手放しで喜んで飛びつく前に、知っておかなければならない重要な注意点がいくつかあります。特に「100万円の壁」と「期間」の罠。ここを理解せずに飛び込むと、「思ったほど増えなかった」とがっかりすることになりかねません。
この記事では、話題の「SBI新生銀行 金利4.2%キャンペーン」の仕組みを、どこよりもわかりやすく、そして正直に解剖していきます。また、同じSBIグループである「住信SBIネット銀行」とどっちを使えばいいの?という、私たちが一番迷うポイントについても、しっかり整理しました。
難しい専門用語はなるべく使わず、私たちの生活目線で書いていきますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
【徹底解剖】SBI新生銀行「金利最大4.2%」キャンペーンの正体

まず、今回のキャンペーンがなぜこんなに騒がれているのか、その中身を冷静に見ていきましょう。
実はこの金利、最初から全員に4.2%が約束されているわけではないんです。ここに少しだけ「ゲーム」のような要素が含まれているのが面白いところであり、少し複雑なところでもあります。
みんなで目指す「金利アップ」の仕組み
このキャンペーンは、私たち個人の預金額だけでなく、この銀行を使っているみんなの預金総額が増えれば増えるほど、金利が段階的に上がっていくという仕組みになっています。
具体的には、以下のようなステップです。
- スタート時:年0.42%(これでも十分高いですが)
- みんなの預金が6000億円に到達:年0.84%(基準の2倍)
- みんなの預金が8000億円に到達:年1.68%(基準の4倍)
- みんなの預金が1兆円に到達:年4.20%(基準の10倍!)
つまり、「みんなで協力して1兆円集めれば、全員の金利が4.2%になるよ!」という、連帯責任のような、お祭りのようなキャンペーンなんです。だからこそ、SNSなどで「みんな預けて!」と拡散されやすくなっているんですね。
最大の落とし穴「100万円の壁」とは?
さて、ここからが本題です。私が一番注意してほしいのがこのポイントです。
「よし、退職金の1000万円を全額預けよう!」と思った方、ちょっと待ってください。
この夢のような4.2%という金利が適用されるのは、1人あたり100万円までという上限キャップがついています。
これ、すごく重要なポイントです。
もしあなたが500万円を預けたとしましょう。
- 最初の100万円分には、キャンペーン金利(最大4.2%)が適用されます。
- 残りの400万円分には、通常の金利(おそらく0.42%程度)しかつきません。
つまり、たくさん預ければ預けるほど、全体の利回りは薄まってしまうんです。「富裕層の資産運用」というよりは、「私たちのような一般生活者が、へそくりやボーナスをちょっとお得に運用するためのキャンペーン」だと捉えるのが正解です。
期間は「来年の3月末」まで
もう一つの注意点は「期間」です。
このキャンペーン金利が適用されるのは、2025年12月10日から2026年3月31日まで。
期間にすると約3.5ヶ月(約110日)です。
「1年間ずっと4.2%で回せる」わけではないので、そこは勘違いしないようにしましょう。あくまで「冬から春にかけての短期決戦」です。
【シミュレーション】実際に利息はいくらもらえる?
「仕組みはわかったけど、結局いくらもらえるの?」
やっぱりここが一番気になりますよね。
電卓を叩いて計算してみました。数字が苦手な方も、ここだけ見ていただければ大丈夫です。
100万円を預けた場合の「手取り額」
条件を一番良い状態(期間中ずっと4.2%が適用されたと仮定)で計算してみます。
- 預入金額:100万円
- 期間:約3.5ヶ月(111日)
- 金利:年4.2%
計算式は少し細かいですが、
1,000,000円 × 4.2% × (111日 ÷ 365日) = 約12,772円(税引前)
ここから、税金(約20%)が引かれます。
手元に残るのは…… 約10,177円 です。
メガバンクに置いたままだと…?
「たった1万円か」と思いましたか?
でも、もしこれを一般的なメガバンク(普通預金金利 0.02%程度と仮定)に同じ期間預けていたらどうなるでしょう。
- メガバンクの利息:約10円(税引後)
いかがでしょうか。
10円 vs 10,000円。
その差はなんと1000倍です。
口座を開設したり、資金を移動させたりする手間はかかりますが、パソコンやスマホでの作業だけで1万円のお小遣いがもらえると考えれば、時給換算しても悪くない「副業」だと言えませんか?
「インフレ」から資産を守るという意味
今、スーパーに行くと卵も野菜も高いですよね。日本の物価はどんどん上がっています(インフレ)。
お金をただ銀行に寝かせているだけだと、物の値段が上がる分、実質的にお金の価値は目減りしてしまいます。
物価が2%上がっているのに、預金金利が0.02%だったら、私たちは損をしているのと同じこと。
でも、このキャンペーンを利用して4.2%で運用できれば、物価上昇分を上回って資産を増やすことができます。
「お小遣い稼ぎ」という側面もありますが、大切な資産を守るための「防衛策」としても、今回のキャンペーンは非常に理にかなっています。
ここが複雑!「SBIハイパー預金」と「SBI新生コネクト」の違い
さて、ここで少しややこしい話を整理させてください。
SBI新生銀行を使おうとすると、「SBIハイパー預金」と「SBI新生コネクト」という、似たような名前のサービスが出てきて混乱する方が続出しています。
「どっちを選べばいいの?」「何が違うの?」
ここでつまづかないように、違いをはっきりさせておきましょう。
2つのサービスの違い比較表
| 機能・特徴 | SBIハイパー預金(今回) | SBI新生コネクト(従来) |
| 主な目的 | 投資の待機資金を高金利で運用 | 銀行と証券の自動入出金 |
| 金利 | キャンペーン対象(最大4.2%) | 通常の円普通預金金利(低め) |
| 資金の動き | 証券口座へ自動的に振替られる | 翌営業日に銀行へ自動出金できる |
| おすすめ | とにかく金利を取りたい人 | NISA積立を全自動にしたい人 |
私たちはどっちを選ぶべき?
結論を言いますね。
今回の4.2%キャンペーンの恩恵を受けたいなら、「SBIハイパー預金」を選んでください。
これまでの「SBI新生コネクト」のままだと、今回の爆発的な高金利は適用されません。「SBI新生コネクト」は、NISAの積立などで不足金を自動で銀行から引っ張ってきたり、逆に証券口座で余ったお金を自動で銀行に戻したりする「便利さ」が売りの機能でした。
一方、今回の「SBIハイパー預金」は、あくまで「SBI証券で投資するための待機資金」という位置づけです。
そのため、預けたお金はSBI証券での株の購入などにすぐ使える状態(買付余力)として反映されます。
「設定を変えるのが面倒くさい…」と思うかもしれませんが、3月末までの期間限定で「ハイパー預金」に切り替えて、キャンペーンが終わったらまた「コネクト」に戻す、という使い方が、一番賢い立ち回り方だと言えます。
どっちが得?「SBI新生銀行」vs「住信SBIネット銀行」
これもよくある悩みです。
「SBIって名前がつく銀行、2つあるけど何が違うの?」
「住信SBIネット銀行をすでに持ってるけど、わざわざ新生銀行も作るべき?」
同じグループ会社同士でライバル関係にあるこの2行。実は、得意なこと(キャラクター)が全然違うんです。
決定的な違いは「貯める」か「使う」か
ざっくりイメージで言うと、こんな感じです。
- SBI新生銀行: 「貯める」専門の銀行
- 特徴:とにかく金利が高い。現金を置いておく場所として最強。
- メリット:今回のような派手なキャンペーンが多い。ATM手数料が無料になるランク制度も優秀。
- デメリット:アプリの使い勝手は、正直「住信」の方が上かも…。
- 住信SBIネット銀行: 「使う」専門の銀行
- 特徴:アプリが超便利。生活費の管理に最適。
- メリット:目的別口座でお金を仕分けたり、定額自動入金・振込ができたりと、家計管理の機能が神レベル。
- デメリット:普通預金の金利は、新生銀行のキャンペーンには勝てないことが多い。
賢い使い分けの提案
私の提案は、「両方持って使い分ける」ことです。
- 生活費や引き落とし用:住信SBIネット銀行(アプリが使いやすいから)
- しばらく使わない現金(貯蓄):SBI新生銀行(金利が高いから)
そして今回のように、SBI新生銀行で大きなキャンペーンがあるときは、住信SBIや他の銀行から「100万円だけ」資金を移動させる。これが、SBI経済圏を賢く泳ぐコツです。
ちなみに、楽天銀行と比較しても、今回の4.2%という数字は楽天(最大0.1%〜0.12%程度)の数十倍の破壊力があります。この冬に関しては、SBI新生銀行の圧勝と言っていいでしょう。
なぜ今、こんなに金利が高いの?(背景を知って安心する)
「うまい話には裏がある」とまだ心配な方へ。
なぜ銀行が、身銭を切ってまでこんな大盤振る舞いをするのか、その「裏側」をお話しします。これを知れば、安心して利用できるはずです。
理由は大きく2つあります。
1. もうすぐ「再上場(IPO)」するから
実はSBI新生銀行、2025年12月に株式市場への「再上場」を控えています。
上場するとき、銀行は投資家たちに「うちの銀行はこんなに成長してますよ!」「こんなにお客さんがお金を預けてくれてますよ!」という実績を見せつけたいんです。
銀行にとって「預金残高」は、通信簿のようなもの。
だからこそ、たとえ一時的に高い金利(コスト)を払ってでも、1兆円という巨額のお金を集めて、企業価値を高めたいという強烈な動機があるんです。
つまり、この金利は怪しいお金ではなく、銀行にとっての「必要な広告宣伝費」として私たちに還元されているわけです。
2. 「金利ある世界」が戻ってきたから
もう一つは、日本全体の経済の流れです。
日銀が政策を変更し、世の中全体で「金利を上げよう」という動きが本格化しています。
他の銀行も少しずつ金利を上げてきています。そんな中で、SBI新生銀行は「他とは違うぞ!」という強烈なインパクトを残して、一気にお客さんを獲得しようとしているのです。これを専門用語で「預金獲得競争」と言いますが、私たち利用者にとっては、銀行同士が競い合って条件を良くしてくれるのは大歓迎ですよね。
キャンペーン終了後の「出口戦略」

最後に、キャンペーンが終わる2026年3月31日以降の話をしておきましょう。
「祭りのあと」をどうするか、です。
キャンペーンが終わると、金利は通常の水準(おそらく0.4%前後)に戻るでしょう。
それでも、メガバンクの0.02%などに比べれば十分に高い水準です。
選択肢は2つ
- そのまま置いておく:「ダイヤモンドステージ」という最高ランクが維持できれば、月々の振込手数料が無料になったり、ATM手数料が無料になったりと、普段使いの銀行としても十分にメリットがあります。決済用口座としてそのまま使い続けるのもアリです。
- 他の高金利な場所へ移動する:もしその時点で、他の銀行がもっと良いキャンペーンをやっていたり、国債の金利が上がっていたりすれば、サッと資金を移動させればいいだけです。
大切なのは、「いつでも動かせる状態(流動性)」を保っておくこと。
今回のキャンペーンは定期預金ではなく普通預金(に近い性質)なので、いざという時に解約手数料なしでお金を引き出せるのも、隠れた大きなメリットです。
まとめ:まずは100万円を移動させよう
長くなりましたが、今回のSBI新生銀行のキャンペーンについてまとめます。
- 年4.2%は本当。ただし、みんなの預金総額次第(おそらく達成されるでしょう)。
- 上限は100万円。ここが最も効率が良いライン。
- 期間は3月末まで。手取りで約1万円のボーナスが期待できる。
- 住信SBIとは使い分けを。貯めるなら新生、使うなら住信。
「たかが1万円、されど1万円」です。
リスクを取って投資をするのは怖いけれど、銀行預金という安全な方法で、少しでもお金を増やしたい。そんな堅実な私たちにとって、今回のキャンペーンは、利用しない手はない絶好のチャンスだと私は思います。
口座開設はスマホで完結します。
この週末、温かいコーヒーでも飲みながら、サクッと「お金の引っ越し」を済ませてみませんか?
春には、ちょっとリッチなランチに行けるくらいの利息が待っていますよ。
※投資・運用に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。本記事は情報の提供を目的としており、勧誘を目的としたものではありません。









