第102回箱根駅伝は、実は日本の「脱炭素」を象徴する大会でした。
大会本部車にはトヨタの水素センチュリーが導入され、運営車両40台すべてが電動化。
この記事では、テレビでは語られなかった箱根駅伝のエコな舞台裏を、やさしく解説します。
今年のお正月、こたつでミカンを食べながら第102回箱根駅伝を見ていて、ふと「あれ?」と思ったことはありませんか?
「なんだか、ランナーの周りを走る車が静かじゃない?」
「排気ガスが全然見えない気がする……」
もしそう感じたなら、あなたの勘は素晴らしいです。実は2026年の箱根駅伝は、ただのスポーツイベントではなく、日本の環境技術を結集した歴史的な「脱炭素ショーケース」だったんです。
選手たちが必死にタスキをつなぐその横で、もう一つの「未来へのタスキ」がつながれていたこと、ご存知でしたか?
今回は、テレビ中継だけでは伝わりきらなかった、箱根駅伝の驚きの舞台裏について、少し詳しく、でも分かりやすくお話ししますね。

ランナーの息を守る!トヨタの「全車電動化」戦略とは
箱根駅伝といえば、選手たちの激走はもちろんですが、それを支える運営管理車や白バイの存在も欠かせません。これまで、こうした車たちはガソリン車が当たり前でした。
でも、考えてみてください。選手たちは極限状態で呼吸を繰り返しています。その後ろや横を、排気ガスを出す車がずっと並走している……。これって、選手の体にとって決して良い環境とは言えませんよね。
そこで今回、トヨタ自動車が掲げたのが「全車電動化」という驚きのミッションでした。
テレビで話題!世界に1台の「センチュリー(FCEV)」
今大会、一番の注目を集めたのが、大会本部車として走っていた重厚感のある黒塗りの車、「センチュリー」です。
「えっ、あんな大きな車がエコなの?」と驚くかもしれませんが、実はこのセンチュリー、エンジンを積んでいないんです。代わりに搭載されているのが、水素で電気を作って走る燃料電池(FCEV)システム。
この車が排出するのは、なんと「水」だけ。
二酸化炭素(CO2)はおろか、排気ガスを一切出しません。豊田章男会長が「きれいな空気を吸いながら走ってもらいたい」と語った通り、まさに選手ファーストを形にした夢のような車なんです。
さらに、エンジンがないので走行音が驚くほど静か。運営の方からの「頑張れ!」という声掛けや指示も、選手にクリアに届くようになったそうですよ。選手の集中力を削がない静寂性も、水素自動車の大きなメリットなんですね。
運営車やバスも?全40台が電動車になった理由
驚きなのはセンチュリーだけではありません。今回提供された40台の車両すべてが、電気や水素で走る電動車に切り替わりました。
たとえば、選手やスタッフを乗せる「コースター」というバス。大きなバスを電気で動かすのは大変そうですが、水素を使うことで、長距離でも力強く走れるゼロエミッション・バスに生まれ変わっています。
また、テレビ中継を支えるカメラ車も水素トラックになりました。これが視聴者である私たちにとっても嬉しいポイントなんです。従来のディーゼル車のような振動がないため、手ブレの少ないきれいな映像が撮れるようになったそうです。私たちが感動的なシーンをクリアに見られた裏には、こんな技術の支えがあったんですね。
動く救命室「e-Palette」の活躍
もう一つ、未来を感じさせたのが「e-Palette(イーパレット)」という箱型の車です。今回は医務車や緊急対応車として導入されました。
この車、床が低くて室内がとても広いのが特徴です。まるで「移動する部屋」のような空間なので、救護スタッフの方が動きやすく、もしもの時の処置もスムーズに行えます。
広いスライドドアは担架の出し入れも楽々。選手の命と安全を守るための、頼もしい「動く救命室」として待機していたんですね。
箱根駅伝での水素活用は、トヨタが進めるサステナビリティ戦略の一部にすぎません。トヨタ全体のESG方針や評価を体系的に知りたい方は、トヨタのサステナビリティ・ESG分析記事 もあわせてご覧ください。
「杉の木」で換算するとすごい!CO2削減の効果
さて、車がエコになったのは分かったけれど、「実際どのくらい環境にいいの?」と気になりますよね。ここで少し、数字を使ってイメージしてみましょう。
もしガソリン車だったら?削減量をイメージしてみよう
これまでの大会では、ガソリン車が40台、箱根の山道を往復していました。燃費の良い車でも、これだけの台数が長距離を走れば、どうしても大量のCO2が出てしまいます。
今回、水素で走るFCEVや電気で走るBEVを18台導入したことで、その分の走行中CO2排出量は完全にゼロになりました。
さらに、残りの22台のハイブリッド車(ノア・ヴォクシーなど)も、ただのガソリンではなく植物由来のバイオ燃料を使っています。
これらによるCO2削減効果を、分かりやすく「杉の木が1年間に吸収するCO2の量」に例えてみましょう。杉の木は1本あたり、年間で約14キログラムのCO2を吸収すると言われています。
今回の大会全体での削減効果は、計算の仕方にもよりますが、数百本から、ライフサイクル全体で考えれば数千本もの杉の木を植えたのと同じくらいの効果があると試算されています。
つまり、選手たちは「動く森林」と一緒に箱根路を駆け抜けていたと言えるかもしれません。なんだかロマンチックですよね。
バイオ燃料「E10」と福島の絆
先ほど少し触れたハイブリッド車に使われている燃料についても、素敵なエピソードがあります。
使われたのは「E10」という、ガソリンに植物由来のバイオエタノールを10パーセント混ぜた燃料です。この原料となっているのが、福島県で育てられた「ソルガム」という植物。
ソルガムは成長するときに光合成でCO2をたっぷり吸収します。だから、燃やしてもトータルのCO2は増えない「カーボンニュートラル」な燃料なんです。
しかも、このソルガムは食用ではないので、食糧問題にも影響しません。箱根駅伝で車が走ることが、福島の農業支援や復興の後押しにもつながっている。そんな温かい絆が、燃料タンクの中に詰まっているんですね。
バイオE10について資源エネルギー庁のHPで詳しく説明され地ますのでこちらから御覧ください
グッズやパンにも秘密が。パートナー企業の「つなぐ」想い
環境への配慮は、車だけではありません。私たちが手にするグッズや、選手が口にする食べ物にも、企業ごとの「サステナビリティ」への想いが込められています。
ミズノのベンチコートは「ゴミ」から生まれた?
選手たちがスタート前やゴール後に着ているベンチコート、あるいは私たちが応援で使うマフラータオル。これらの多くに、ミズノの環境技術が使われています。
実は、使用済みのペットボトルなどをリサイクルした再生ポリエステル素材が積極的に採用されているんです。「ゴミ」として捨てられるはずだったものが、選手を温めるウェアに生まれ変わっているなんて素敵ですよね。
また、寒空の下での観戦に欠かせない「ブレスサーモ」という発熱素材もポイント。体から出る水分を熱に変えてくれるので、使い捨てカイロを何個も貼らなくても温かく過ごせます。これも立派なゴミ削減になりますね。
ミズノはさらに、使い終わったウェアを回収してまた新しい繊維に戻す「ケミカルリサイクル」にも取り組んでいます。駅伝は「タスキをつなぐ」競技ですが、資源もこうして未来へつないでいるんですね。
Pascoのパンが「国産小麦」にこだわる理由

箱根駅伝の応援CMでもおなじみのPasco(敷島製パン)。美味しいパンの裏側にも、環境への配慮があります。
Pascoが力を入れているのが、国産小麦「ゆめちから」の使用です。
パンの原料である小麦の多くは輸入に頼っていますが、遠く海外から運んでくるには船や飛行機を使い、たくさんのCO2を排出します(これをフード・マイレージと言います)。国産小麦を使うことは、この輸送にかかるCO2を減らすことに直結するんです。
さらに、食料自給率が低い日本において、国内の農業を守ることにもつながります。
また、Pascoは食品ロス削減にも熱心で、どうしても余ってしまったけれど品質には問題ないパンを子ども食堂に寄付する活動なども行っています。美味しいパンが、地球にも社会にも優しいなんて、食べるたびに少し誇らしい気持ちになれそうですね。
箱根駅伝は競技面だけでなく、大会運営や社会的価値の進化も注目されていますが、2026年大会では青山学院大学のレース内容やチーム力にも大きな関心が集まりました。実際の走りや結果を詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▶【箱根駅伝2026往路】「黒田朝日が覆した“戦略と理由” 青山学院大学が奇跡の逆転!
【観戦ガイド】来年の箱根駅伝はここにも注目!
ここまで知ると、来年の箱根駅伝を見る目が少し変わりませんか?次回、テレビや現地で観戦する際に注目してほしいポイントをまとめてみました。
- 車の「お尻」を見てみて!冬の寒い日なのに、マフラーから白い煙が出ていない車があれば、それは水素(FCEV)か電気(BEV)の車です。
- 「音」に耳を澄ませて中継で、以前よりも選手の息づかいや足音がクリアに聞こえるかもしれません。それは運営車のエンジン音がなくなったおかげです。
- スタッフのスマホに注目以前は大量の紙の資料を持っていた運営スタッフさんが、タブレットやスマホで情報を確認している姿が増えています。これもペーパーレス化という立派なエコ活動です。
Q&A:もっと知りたい!箱根駅伝のサステナビリティ
読者の方からよく聞かれる疑問について、ここでお答えしますね。
Q1. 電気自動車や水素自動車って、途中でエネルギー切れにならないの?
A. 大丈夫です!今回導入された車両は、長距離走行を想定して選ばれています。特に水素で走るFCEVは、一度の充填で数百キロ走れるため、箱根の往復(約217キロ)も余裕を持ってカバーできます。適材適所で車種を選んでいるのがトヨタのすごいところですね。
Q2. 私たち観客にもできるエコな応援方法はありますか?
A. あります!まずは、現地に行くときは電車やバスなどの公共交通機関を使うこと。これだけで渋滞緩和とCO2削減になります。また、応援グッズは長く使えるものを選んだり、ゴミは必ず持ち帰る(または指定の場所へ分別して捨てる)ことも大切です。
Q3. 水素の車って安全なの?
A. とても安全に作られています。水素タンクは非常に頑丈な素材で作られており、厳しい試験をクリアしています。万が一漏れたとしても、水素は軽いのですぐに空へ拡散します。ガソリン車と同等以上の安全性が確保されているので安心してくださいね。
まとめ:箱根駅伝は「未来への道」へ

第102回箱根駅伝は、単に大学日本一を決めるだけのレースではありませんでした。
静かでクリーンな車が選手を先導し、リサイクル素材のウェアが選手を包み、国産小麦のパンがエネルギーになる。そこには、企業や運営スタッフの「次の世代に、美しい地球とスポーツ文化を残したい」という強い想いが込められていました。
選手たちが必死に前へ前へとタスキをつなぐ姿は、私たちがカーボンニュートラルというゴールに向かって、知恵と技術をつないでいく姿と重なります。
来年のお正月は、ぜひ選手の走りだけでなく、その周りにある「優しさ」や「未来の技術」にも目を向けてみてください。きっと、今までよりもっと深く、箱根駅伝を楽しめるはずですよ。
「第102回箱根駅伝が脱炭素の最前線として話題になった一方で、この国民的レースを題材にしたドラマも制作されています。池井戸潤原作・大泉洋主演の『俺たちの箱根駅伝』では、選手たちの挑戦のみならず、テレビ中継という“別の戦い”も描かれます。大会の裏側や人々の想いを追うなら、こちらの記事もぜひご覧ください。」
➡️ 関連記事:
大泉洋主演『俺たちの箱根駅伝』はいつ放送?2026年春ドラマ説とキャスト・原作を徹底解説
お正月の特等席には、やっぱりこれがなくちゃ始まりません!
箱根駅伝の楽しみ方といえば、選手たちの熱い走りを見るのはもちろんですが、お正月ならではの「ゆったりとした時間」そのものを楽しむことでもありますよね。
そんな時間をさらに盛り上げてくれるのが、毎年の恒例となっているサッポロ生ビールの「箱根駅伝缶」です。
テレビ中継を見ていると、何度も目にするあの「サッポロビール」のロゴ。 実は、この時期だけの数量限定デザイン缶が発売されているのをご存知でしたか?
缶には出場大学のタスキがデザインされていて、「いよいよお正月が来たな〜!」という気分を一気に高めてくれます。 こたつに入って、みかんを食べて、そしてこの特別なビールで乾杯する…。 これぞ、駅伝ファンにとっての「至福のお正月」ですよね。
お世話になった方への年末のギフトや、帰省の手土産としてもすごく喜ばれますし、何より「数量限定」なので、スーパーなどでは年末ギリギリだと売り切れてしまっていることも多いんです。
「当日に買い忘れてた!」なんてことにならないように、今のうちにネットで予約・確保しておくのが賢い主婦の知恵。 重たいケースを玄関まで運んでもらえるのも、通販ならではの嬉しいポイントですよね。!
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