十三夜、スーパームーン、ビーバームーン…秋から冬への月を愛でる🌕癒しの力と日本の名句

🌙 日本経済新聞 2025年11月5日（水）朝刊春秋の要約と「月夜の風景」

皆さん、こんにちは！夜空を見上げて、思わず「わぁ、きれい！」って声が出ちゃう瞬間ってありますよね。

このコラムの筆者さんも、まさにそんな体験をされたようです。三連休の2日目、寝違えたのか左肩が痛くて、運動不足解消のために近所を歩いていたら、あまりにも美しい月に見入ってしまったそう。それが「十三夜の明月」、別名「後の月」だと気づいたんですって。

不思議なくらいピカピカ光っていたのは、空気が澄んでいるだけでなく、それが特別な月だったからかもしれませんね。

さらに、筆者さんがこのコラムを書かれた日が、月が地球に一番近づく「スーパームーン」の満月と重なっていたことにも触れています。なんと今年は10月、11月、12月とスーパームーンが続く、珍しい年なのだとか！

3連休の中日（なかび）の2日、寝違えたのか左肩が変に痛く、運動不足だと思って夜、近所の公園をぶらぶら歩いていたところ、月があまりにきれいでしばし見入ってしまった。家に戻ってスマホなど見ているうちに、あれは十三夜の明月、いわゆる「後（のち）の月」だと気がついた。
どうりで不思議なくらいにピカピカ光っていたわけだ。また、楕円軌道の月が地球との最近点に近づき、きょう5日は最も大きく見える月が満月になるスーパームーンだという。

（有料版日経新聞より引用）

この記事では、このコラムをきっかけに、秋から冬にかけての美しい月たちについて、その魅力や、心と体を癒す月のパワーについて、一緒に深掘りしていきましょう。夜空を見上げる時間が、もっと楽しみになるはずですよ！

✨ 月の魅力再発見：秋から冬、空気が澄む季節に愛でる月

夜空を見上げると、街の喧騒を忘れさせてくれるような静かで穏やかな時間が流れますよね。特にこれからの季節は、空気が澄んでいて、月の光がより一層クリアに、力強く感じられるんです。まるで、心の奥まで届く光みたい。

コラムにも出てきた、「十三夜」や「スーパームーン」といった、特別な月について、その背景を知ることで、お月見がもっと楽しくなりますよ。

🌕 1. 十三夜（じゅうさんや）とは？中秋の名月との違い

「十五夜」はよく聞くけれど、「十三夜」って何だろう？と思った方もいるかもしれませんね。十三夜は、十五夜と同じくらい、あるいはそれ以上に美しいとされ、日本独自の風習として大切にされてきた月なんです。

🌾 十三夜の基本的な知識

十三夜は、旧暦の9月13日の夜に見える月を指します。

ポイント	十三夜（じゅうさんや）	備考
日付	旧暦の9月13日	毎年、日付は変動します。
別名	後の月（のちのつき）	十五夜（中秋の名月）に次ぐという意味。
	豆名月（まめめいげつ）	栗や豆をお供えすることから。
	栗名月（くりめいげつ）
特色	日本独自の風習	中国から伝わった十五夜に対し、日本で生まれた観月文化です。
縁起	晴れやすい日とされる	「十三夜に曇りなし」という言葉もあるほど。

💁‍♀️ 十五夜とセットで楽しむ「お月見文化」

中秋の名月（十五夜）ももちろん美しいですが、日本では十五夜と十三夜の2回をセットで愛でるのが粋とされてきました。

「十五夜だけを見て、十三夜を見ない」ことを「片見月（かたみつき）」と言い、あまり縁起が良くない、とされた時代もあったようです。せっかくなら、両方楽しみたいですものね！

十五夜（旧暦8月15日）：中国由来。収穫期の里芋を供え、豊作を祈る。
十三夜（旧暦9月13日）：日本独自。秋の味覚である栗や豆を供え、感謝する。

どちらも、秋の豊かな実りに感謝する気持ちが込められているんですよ。美しい月を眺めながら、季節の味覚を楽しむ。こんな素敵な習慣、現代の私たちもぜひ大切にしたいですね。

🪐 2. スーパームーンの仕組み：なぜ月は大きく見えるの？

コラムで「ピカピカ光っていた」という表現がありましたが、スーパームーンは本当に、普段よりも大きく、明るく感じられるんです。

「どうして月って大きさが変わるの？」と疑問に思いますよね。それは、月の軌道に秘密があるんですよ。

💡 スーパームーンの仕組みを分かりやすく解説

地球の周りを回っている月の軌道は、きれいな円ではなく、少しつぶれた楕円形をしています。そのため、地球から月までの距離は、常に一定ではないのです。

状態	名称	距離（イメージ）	見え方
地球に最も近い点	近地点（きんちてん）	約36万km	満月になるとスーパームーン
地球から最も遠い点	遠地点（えんちてん）	約40万km	満月になるとマイクロムーン

この「近地点」で満月になったとき、それがスーパームーンと呼ばれます。

【定量的なデータで納得！】

スーパームーンの満月は、遠地点にある満月（マイクロムーン）と比べて、見た目の直径で約14%大きく、明るさでは約30%明るく見えると言われています。もちろん、数パーセントの違いなので、パッと見で「わー、全然違う！」とはならないかもしれませんが、空気が澄んでいる夜に見上げると、その迫力は格別ですよ。

ナショナルジオグラフィックの記事にあったように、近年ではスーパームーンがメディアでも多く取り上げられるようになりました。それは、私たちが自然現象に感動し、癒しを求めている証拠かもしれませんね。

🍂 3. 海外の月の呼び名：11月の満月「ビーバームーン」

私たち日本人にとっての「中秋の名月」のように、世界各地には、その土地ならではの月の呼び名があります。コラムに出てきた11月の満月「ビーバームーン」もその一つ。

これは主に北米のネイティブ・アメリカン（先住民）の伝統に由来する名前で、季節の移り変わりや、当時の暮らしと深く結びついています。

🐿️ ビーバームーンってどんな月？他の月の名前もご紹介

11月は、いよいよ本格的な冬支度が始まる季節ですね。ビーバームーンという名前は、この時期にビーバーが冬に備えて巣作りの最終段階に入ることから名付けられた、という説や、毛皮目当ての罠猟師がビーバーを捕獲する時期であったという説があります。

どちらにしても、「冬への準備」というテーマが感じられますね。

満月の月	伝統的な名前	由来と季節のイメージ
1月	ウルフムーン（Wolf Moon）	真冬の寒さの中、飢えたオオカミの遠吠えが聞こえることから。
3月	ワームムーン（Worm Moon）	大地が溶け始め、ミミズ（ワーム）が顔を出すことから、春の訪れを意味します。
5月	フラワームーン（Flower Moon）	花々が一斉に咲き始める季節。
8月	スタージェンムーン（Sturgeon Moon）	この時期にチョウザメ（スタージェン）がよく獲れることから。
11月	ビーバームーン（Beaver Moon）	ビーバーが冬ごもりの準備を終える、または毛皮の時期。

【ちょっとした楽しみ方】

自分の生まれた月の満月がどんな名前なのか調べてみるのも楽しいですよ。私は「フラワームーン」生まれなのですが、何だか嬉しい気持ちになります。これらの名前を知ることで、遠い異国の地で暮らしていた人たちの自然と共にある暮らしに想いを馳せることができます。

📚 4. 月が織りなす物語と文学：癒しの力

コラムの結びには、筆者さんが「月の癒やしの力が働いたのか、肩が治って不思議だった」と書かれています。月を眺めることで、心が穏やかになり、体の不調まで和らぐ。科学的な根拠はさておき、そう感じられるほどの「月のパワー」って、すごいですよね。

古くから、月は私たち人間の心、詩、そして物語に、深く影響を与えてきました。

🕯️ 小林一茶の名句に触れる：月の下の親子の情

江戸時代の俳人、小林一茶の句は、日常の何気ない風景や、小さな命、そして家族への愛情を、飾り気のない言葉で表現しているのが魅力です。コラムに引用されていた月の句も、読むたびに胸が熱くなります。

🤱 名句に隠された深い愛情と寂しさ

一茶は幼くして母を亡くし、自身も子宝に恵まれながら多くの子どもたちを早くに亡くすという、波乱万丈な人生を送りました。だからこそ、彼の残した句には、「生命への愛おしさ」と「悲しみ」が、月の光のように優しく、時に鋭く描き出されています。

一茶の句	現代の私たちが感じる情景と想い
「名月をとつてくれろと泣（なく）子哉（かな）」	美しい満月を、無邪気な子どもが「あれが欲しい！」と駄々をこねて泣いている。手の届かないものへの憧れと、子どもの純粋さに、大人としては思わず微笑みながらも、切なさを感じてしまう。
「月さへよあの世の親が今ござる」	清らかに輝く月を見ていると、まるで亡くなった母親が、この月明かりを道しるべに「今、自分のそばに帰ってきてくれている」と感じられる。月を媒介として、この世とあの世が繋がり、故人との再会を果たす、深い信仰と愛情の句。

【共感ポイント】

一茶の句を読むと、私たちも、夜空の月を見上げて、遠く離れた家族や、もう会えない大切な人を想う気持ちに共感できますよね。月は、そんな「大切な人とのつながり」を感じさせてくれる、心強い存在でもあるのです。

👻 遠野物語と冬の満月：伝説が語り継ぐ教訓

日本の民話の宝庫である柳田國男の『遠野物語』にも、雪深い地域の暮らしの中で、月が重要な役割を果たす話が残っています。コラムで触れられていた「雪女」の話も、冬の満月が舞台の一つです。

🏡 伝説の裏に隠されたメッセージ

コラムにあったように、雪女の話は、一見すると「怖い物語」です。

冬の満月の日、遅くまで遊ぶ子どもたちに、雪女が出るから早く帰れと戒める話

これは、昔の親たちが、日が暮れてから子どもたちが外で遊ぶことの危険性を伝えるための「知恵」や「教訓」だったと考えられます。

雪の夜の危険：冬の夜は凍傷や遭難の危険があります。
満月の明るさ：満月の夜は明るいため、子どもたちはつい遅くまで遊びがちです。
親の願い：その楽しさに水を差すことなく、「早く家に帰りなさい」という切実な願いを込めたのが、「雪女」という存在だったのです。

そして、コラムの結びの言葉「されど雪女を見たりといふ者は少なし」という一文。これは、「怖い存在はいるかもしれないけれど、実際に見た人はいない。だから大丈夫」という安心感を与えつつも、「でも、油断しないでね」というメッセージを伝えているように感じられます。

月は、美しさだけでなく、私たちが暮らしていく上での「大切な教え」を映し出す鏡のような存在でもあるのですね。

💖 5. 月のパワーで心と体を癒す：月とセルフケア

コラムの筆者さんのように、月の光を浴びて心と体の不調が和らぐというのは、多くの人が共感する感覚かもしれません。女性のライフスタイルやバイオリズムは、月の満ち欠けと深い関係があると言われています。

月のサイクルを意識したセルフケアを取り入れて、心身のバランスを整えてみませんか？

🧘‍♀️ 月の満ち欠けと体のリズムを整える

女性の体のサイクルは、月の満ち欠けの周期（約29.5日）と近いことから、「月と私たちの心身は連動している」と捉える考え方があります。科学的な見地から断定はできませんが、月を意識することで、自分自身の体と心に丁寧に向き合うきっかけになりますよ。

🌸 月のサイクル別・おすすめの過ごし方

月の満ち欠けに合わせて、体の状態や気分が変わりやすいと言われています。

月の状態	体や心の状態（イメージ）	おすすめの過ごし方
新月（見えない月）	リセット、デトックスの始まり、新しいことを始める力	目標設定、断捨離、軽い運動で体を浄化する
上弦の月（半月）	成長、吸収力が高まる、エネルギッシュな活動期	積極的に栄養を摂る、知識を学ぶ、仕事や趣味に集中する
満月（完璧な円）	ピーク、達成、感情の波が高まる、感謝の気持ち	達成感を味わう、月の光を浴びる、ゆったりと過ごす
下弦の月（半月）	手放し、整理、排出の時期	休息を重視する、不要な人間関係や物を整理する、マッサージなどで排出を促す