専用チューニングやMORIZOモード、カーボンパーツなど通常のGRヤリスとの違いを整理。
抽選販売の流れや注目される理由も、クルマに詳しくない人向けにやさしく解説します。
クルマにそこまで詳しくない人でも、この名前はどこかで耳にしたんじゃないかな。
GRヤリス MORIZO RR。
2026年1月の東京オートサロンで発表されるやいなや、SNSも自動車メディアも一気にざわついた。国内わずか100台限定。しかも抽選販売。価格は800万円台。
なのにこんなに盛り上がってるのは、単に「レアなスポーツカー」だからじゃない。
このクルマ、トヨタの会長が自分でレースに出て、自分で鍛えて、自分で仕上げたという、ちょっとあり得ない背景があるんです。
車好きもそうじゃない人も、気になって当然だと思う。

MORIZO RR誕生のきっかけ、ニュルブルクリンクとは?
世界で一番過酷なレース場と言われる理由
「ニュルブルクリンク」という名前、聞いたことある?
ドイツにある、全長約25kmのサーキットで、「グリーンヘル(緑の地獄)」と呼ばれるほど過酷なコースとして有名。
コーナーの数は170以上。路面は凸凹で、標高差も大きい。天候も変わりやすい。
そんな場所で毎年開催されるのがニュルブルクリンク24時間耐久レース。マシンにとっても、ドライバーにとっても、極限の試練となる舞台です。
豊田章男会長「モリゾウ」とは何者か
MORIZO RRの「モリゾウ」って誰?という人のためにちょっと説明を。
モリゾウとは、トヨタ自動車会長・豊田章男さんのドライバーネーム。
彼はただの「会社の偉い人」じゃなくて、自ら競技ライセンスを取得し、実際にレースにも出る本物のドライバー。
「クルマを作る人間が、クルマを本当にわかっていなければいけない」という信念から、現場の走り込みを続けてきた人なんです。
そのモリゾウが自ら乗り込んで鍛え上げたのが、今回のMORIZO RRというわけ。
6年ぶりのニュル参戦がこのクルマを生んだ

2025年、モリゾウは「TOYOTA GAZOO ROOKIE Racing(TGRR)」として、6年ぶりにニュル24時間耐久レースに参戦。
しかも乗ったのはGRヤリス。
過酷なコースを予定周回数を超えて走り切り、完走直後に「GRヤリス、本当にいいクルマです」と話したというエピソードが、もうすでにかっこいい。
その体験から得たすべてを、市販車に落とし込んだのがMORIZO RRなんです。
GRヤリス MORIZO RRって、どんなクルマ?
ベースとなった GRヤリス をおさらい
まず前提として、GRヤリスってどんなクルマかを簡単に。
トヨタのGAZOO Racingブランドが手がける、WRC(世界ラリー選手権)参戦マシンをベースにした本気のスポーツカー。
エンジンは1.6リットル直列3気筒ガソリンターボ。最高出力304ps、最大トルク400Nm。
4WDシステム「GR-FOUR」を搭載し、6速MT(iMT)または8速AT(GR-DAT)と組み合わされています。
普通のヤリスとは全く別物の、走り専用モデルです。
ちなみに、同じトヨタのSUVが気になっている人は、こちらの記事も参考になるかも。
→ トヨタのタンドラ・ハイランダー日本発売 正規販売でも注意点あり
MORIZO RRだけの専用チューニング
で、MORIZO RRは通常のGRヤリスをさらに鍛え上げた仕様。
専用のショックアブソーバーチューニングが施され、ニュルのような凸凹路面でもタイヤがしっかり路面に追従できるセッティングに。
電動パワーステアリング(EPS)の制御も専用設定。
ステアリング操作への応答感がシャープで、ドライバーの意図通りにクルマが動くことを徹底的に追求しています。
日常の街乗りからサーキットまで、どちらも高いレベルでこなせる——そんな設計思想が貫かれています。
「MORIZOモード」という名の四駆制御がすごい
MORIZO RR最大のトピックのひとつが、**「MORIZOモード」**という専用の4WD制御モード。
通常のGRヤリスに搭載されている「GRAVELモード」と置き換わる形で搭載されています。
MORIZOモードの前後駆動配分は50:50。
これはモリゾウがニュルを安心して、かつ速く走り切るために実際に導き出したセッティング。あらゆる路面状況でも安定したトラクションを確保しながら、ドライバーが楽しめる走りを実現します。
「モリゾウが気に入ったから採用した」という話が、なんかもう説得力しかない。
外装・内装、こだわりが詰まってる

モリゾウこだわりの「グラベルカーキ」とは
外装で一番目を引くのが、MORIZO RR専用のボディカラー「グラベルカーキ」。
この色、モリゾウが特別にこだわって選んだもの。
特別感がありながら、日常の街中にも自然に溶け込むトーンに仕立てられているのがポイント。
ラジエーターグリルにはピアノブラックをあしらって、重心が低く引き締まった印象に。ホイールはブロンズホイールが採用されています。
この色の組み合わせ、個人的にすごくツボです。
カーボンパーツてんこ盛りの外装
エアロパーツも見どころ満載。
- カーボン製リヤウィング(ニュル24時間耐久レースで開発したもの)
- カーボン製エンジンフード
- フロントスポイラー
- サイドスカート
リヤウィングによる強力なダウンフォースがあることで、足回りのセッティングも最適化されています。見た目の迫力だけじゃなく、ちゃんと機能も持っているのがいい。
インテリアも別格のスポーティさ

内装も手抜きなし。
ステアリングホイールはスエード表皮を使った専用品で、外径を一回り小径化。パドルシフトやスイッチの形状もモータースポーツ仕様に変更されています。
ブレーキキャリパーのほか、シートのステッチにはモリゾウのシグネチャーカラーであるイエローが使われています。
そして、インテリアにはMORIZO RRロゴ入りの専用シリアルナンバープレートが装着される。
100台のうちの何番目、というのが刻まれるわけです。これ、所有したら絶対誇らしいやつ。
いくら?どうやって買える?
価格は800万円台前半〜中盤との情報
気になるお値段。
現時点での情報では、800万円台前半から中盤というのが有力とされています(正式発表ではありません)。
ちなみに通常のGRヤリス RZ High performanceが450万〜530万円ほどなので、それと比べるとかなり上の価格帯。
でもニュルの技術と、会長直々のチューニングが入っていると思えば……納得できてしまう自分がいる。

GR appで抽選申し込み
購入方法がまたユニーク。
ディーラーに並ぶわけでも、先着順でもなく、スマートフォンアプリ「GR app」を通じた抽選という方式。
2026年春以降に申し込み受付が始まる予定(4月が有力)。
GR appって何?という人は、まずアプリをチェックしてみるのがおすすめ。クルマ好きのための情報がいろいろ入っているアプリです。
100台しかないって、どれくらい希少?
国内100台という数字を改めて考えてみる。
日本の人口は約1億2000万人。
その中で100台。
単純計算で、100万人に1台以下。
しかも抽選なので、欲しいと思っても当たる保証はゼロ。「持っている人に会ったことがない」という状況が当分続くと思います。
こういった希少な限定モデルが気になる人には、同じトヨタ・レクサス系の話題も興味深いはず。
→ レクサスNXは今買うべき?待つべき?2026年の改良点・噂・納期・リセールを一気に整理
車好き以外が気になる「このクルマが話題な理由」
会長自ら設計に関わるって異例すぎる
トヨタほどの大企業の会長が、自らレースに参戦して、自ら走り込んで、それを市販車に反映させる。
これって、普通に考えてかなりすごいことだと思う。
たとえばAppleのCEOが自分でコードを書いて製品を仕上げたとか、ZARAの創業者が自らミシンを踏んでコレクションを作った、みたいな話に近いかもしれない。
「偉くなったら現場から離れる」じゃなくて、「偉くなっても現場に立つ」という姿勢が、このクルマへの共感を生んでいる気がします。
「走る喜び」へのこだわりが伝わってくる
GRヤリス MORIZO RRのコンセプトを一言で言うと、「ドライバーが笑顔になれるクルマ」。
実際、開発チームはそう表現しています。
ニュルを走り抜いたモリゾウが「本当にいいクルマです」と言ったのは、スペックの話じゃなくて、乗った時の感覚の話だったはず。
そういうものを形にしようとするエネルギーが、このクルマには詰まっている。

MORIZO RRが教えてくれること
夢中になれるものを持つ大人ってかっこいい
モリゾウこと豊田章男さんは、70代を過ぎてもサーキットを走り続けている。
しかも「楽しいから」という理由だけじゃなくて、そこから得た知見を仕事に活かしている。
夢中になれるものを持ち続けることが、仕事にも、生き方にも、こんなふうにつながるんだ——と素直に刺激を受けてしまいます。
クルマに興味がなくても、そういう「生き方としての熱量」みたいなものが、このクルマの話題性を作っている部分はあると思う。
「本物」への執着が生む感動
MORIZO RRの細部を見ていると、とにかく妥協がない。
ステアリングの直径を数mm削るとか、スイッチをひとつひとつ独立させるとか、シグネチャーカラーをステッチに入れるとか。
そういう「本物へのこだわり」が積み重なったものを手にするとき、人は値段以上の何かを感じる。
100台しかないのに話題になるのは、そういう理由なんじゃないかな、と思います。
走る喜びを追求したトヨタのクルマ作りについて、もっと知りたくなったら、こちらもどうぞ。
→ 2025年 10大ニュース|昭和100年の節目を振り返る。大阪万博、初女性首相、トランプ関税、チャットGPTの進化など
GRヤリス MORIZO RRについてよくある質問

Q. MORIZO RRはいつ発売される? 2026年春以降にGR appを通じた抽選申し込みが開始予定。4月中が有力とされています。
Q. 価格はいくら? 正式発表はまだですが、800万円台前半〜中盤という情報が出ています。
Q. 何台販売される? 日本国内で100台限定。欧州の一部地域でも同様に100台限定での販売が予定されています。
Q. 通常のGRヤリスと何が違う? 専用の足回りチューニング、「MORIZOモード」という専用4WD制御、カーボン製エアロパーツ、専用ボディカラー「グラベルカーキ」など、多数の専用仕様が追加されています。
Q. GR appって何? トヨタGAZOO Racingのスマートフォン向けアプリ。MORIZO RRの抽選申し込みはこのアプリを通じて行われる予定です。
Q. どこで申し込める? GR appのみでの受付となる予定。ディーラー経由や先着順ではなく、抽選制です。
まとめ
GRヤリス MORIZO RRは、単なる「限定スポーツカー」じゃない。
トヨタ会長・モリゾウが自らニュルブルクリンク24時間耐久レースを走り抜き、その経験と感覚をすべて注ぎ込んだ1台。
- 国内100台限定、GR appで抽選販売
- 価格は800万円台前半〜中盤(予定)
- 専用「MORIZOモード」搭載の4WD制御
- カーボン製エアロ+専用ボディカラー「グラベルカーキ」
- イエローのステッチとシリアルナンバープレートで限定感を演出
「乗り手が笑顔になれるクルマ」というコンセプトが、スペック表以上のものをこのクルマに宿らせている気がします。
当たる確率は恐ろしく低いけれど、抽選に申し込むだけでも、なんかわくわくしそう。











