📌 この記事が30秒でわかる!3行まとめ
- 形だけの役員就任で健康保険を切り替える「国保逃れ」は、厚生労働省の新基準で「無資格」と判断されるリスクがある
- 無資格と判断されると過去に遡って適用され、その期間の医療費7割を後から自己負担しなければならない可能性がある
- iDeCoやふるさと納税など、制度の範囲内で課税所得を下げる合法的な節約方法を選ぶことが大切
「保険料、高いな……」
フリーランスや個人事業主として働いていると、毎年届く国民健康保険の通知書に思わずため息をつく人も多いんじゃないかな。
実は最近、保険料の支払いを減らしたくて”ある方法”を使った人が、とんでもない代償を払うことになるかもしれないというニュースが話題になっている。
節約しようとしたら、逆に過去の医療費をまるごと請求されてしまう可能性があるって、知っていた?
📌 この記事が30秒でわかる!3行まとめは記事の最後にあります
PIC1 | alt: 保険の通知書を見て頭を抱える女性のイラスト
国民健康保険の保険料が「高すぎる問題」

そもそも国民健康保険ってどんな制度?
日本に住んでいれば、誰もが何らかの公的医療保険に入る義務がある。
会社員なら、勤め先を通じて「全国健康保険協会(協会けんぽ)」や「健康保険組合」に加入するのが一般的。
一方、フリーランスや個人事業主、自営業の人たちが加入するのが「国民健康保険(国保)」だ。
国保の保険料はなぜ高い?
国保の保険料は自治体ごとに異なるけれど、多くの人が「思ったより高い」と感じている。
理由のひとつが、会社員と違って「会社が半分負担してくれない」こと。
協会けんぽなどは保険料を会社と折半できるのに対し、国保は全額自分持ち。しかも収入が高くなるほど保険料もどんどん上がっていく仕組みになっている。
所得が高い個人事業主の場合、年間の国保保険料が数十万円に達することも珍しくないのが現実だ。
「なんとかならないか」と考えるのは自然なこと
「合法的に保険料を下げる方法はないか」と調べた経験がある人もいるんじゃないかな。
実は、ある抜け道のような仕組みを使えば、給与所得者と同じ健康保険に入れるケースがある。
でもそこに、大きな落とし穴があった。
どんな「節約方法」を使っていたのか

「役員になれば給与所得者扱いになれる」という話
日本の制度では、一般社団法人などの役員として報酬をもらっている人は、給与所得者向けの健康保険(協会けんぽや健康保険組合)に入れる。
役員報酬が低く設定されていると、それを基準に保険料が計算されるため、国保に比べてかなり安くなることがある。
この仕組みを利用して、本業の収入は個人事業主のままにしつつ、形の上だけ一般社団法人の役員になって、給与所得者向けの安い健康保険に切り替えるというやり方が一部で広まっていた。
具体的にどれくらい「お得」だったのか
たとえば本業で年収1000万円を稼ぐ個人事業主が、国保に入った場合の保険料は上限に近い水準になることがある。
ところが、低い役員報酬(例えば月5万円)を設定した一般社団法人の役員に就けば、その報酬をもとに協会けんぽの保険料が計算されるため、年間の保険料が数万円で済んでしまうケースもある。
この差がとても大きいため、「節税ならぬ節保険料」として一部で人気を集めていた。
問題はどこにあったのか
聞くだけなら「うまい話」に聞こえるかもしれないけれど、ここには「実態がともなっているか」という大前提がある。
形の上だけ役員になっていて、実際の業務がほとんどなかった場合、それは本当に「給与所得者」といえるのか——という問題が浮かび上がる。
厚生労働省が出した「無資格」の基準

2025年3月に新しい判断基準が示された
2025年の春、厚生労働省が「どんな場合に労務実態がないと判断するか」という基準を明示した。
具体的には、次のようなケースが「労務実態なし」と判断される可能性がある。
- 役員報酬よりも多い会費を法人に納めている場合
- 業務の内容がアンケートへの回答や勉強会への参加だけにとどまる場合
こうした状況では、給与所得者向けの健康保険の「被保険者資格がない」と判断されることになる。
「無資格」は過去にさかのぼって適用される
怖いのがここから。
「資格がない」と判断された場合、今この瞬間からではなく、客観的に資格がなかったと判断できる時点まで遡って「無資格」になる。
5年前から、10年前から実態がなかったと判断されれば、その期間はずっと無保険だったことになってしまう。
「無保険だった期間」にもらった医療費はどうなる?
国民健康保険には、保険料を遡って支払える期間が「最大2年間」というルールがある。
もし10年前から無資格だったと判断された場合、2年分は国保の保険料を払えばカバーできるけれど、残りの8年間については保険料を支払えない。
保険料を払っていない期間は、その間に受けた医療費を自己負担しなければならなくなる可能性がある。
病院の窓口で3割を払っていた部分はもちろん、残りの7割分も自分で払う義務が生じることがある。
税金や保険にまつわるお金の知識は、思わぬところで大きく役立つ。たとえばこちらの記事では、会社員にも自営業者にも関係する税の基礎をわかりやすくまとめている。
→ 【捨てると損】源泉徴収票の見方を完全解説|還付金・ふるさと納税・2025年税制改正まで
「過去に遡って請求」ってどれくらい怖い?

具体的な金額をシミュレーションしてみる
たとえば、10年間で年に数回の通院と1回の入院があったとしよう。
通院の医療費が年間10万円(窓口3割 = 3万円)だったとすると、残りの7割は7万円。これが10年分になると70万円。
もし入院や手術が1回あれば、その7割分は一気に数十万円規模になることもある。
窓口では「3割だけ払えばいい」と思っていたのに、実は無保険だったとなれば、その差額を後から全額支払わなければならなくなる。
健康なうちはピンとこないかもしれないけれど
「私はあまり病院に行かないから大丈夫」と思っている人もいるかもしれない。
でも、10年という長い期間の中で、全く医療費がかからない保証はどこにもない。
思わぬ病気やケガ、まさかの手術……そういうときに限って、保険の問題が噴き出すことがある。
「知らなかった」では済まされない
日本の社会保険制度では、「知らずに間違えた」という理由は、義務の免除にならないケースが多い。
制度に詳しくないまま誰かのアドバイスで入った健康保険が、実は無効だった——そうなってから気づいても、遅い場合がある。
保険料を賢く抑える「正しい方法」

合法的にできる節約の考え方
国保の保険料が高いのは事実だし、できるだけ抑えたいという気持ちは当然のこと。
でも、節約するなら正しい方法で行うことが大前提。
まず知っておきたいのが、国保の保険料は「前年の所得」をもとに計算されるということ。
収入が減った年の翌年は、保険料も下がることが多い。収入の波が激しいフリーランスは、収入が少ない年に備えておく意識が大切だ。
iDeCoやふるさと納税で課税所得を下げる
iDeCo(個人型確定拠出年金)やふるさと納税を使うと、課税対象になる所得を合法的に減らすことができる。
所得が下がれば、翌年の国保の保険料計算にも影響が出る。
節税しながら将来の備えにもなるiDeCoは、特に個人事業主にとって検討の価値がある制度だ。
ふるさと納税の仕組みや活用方法については、こちらの記事でわかりやすくまとめている。
→ 【2026年最新版】ふるさと納税の仕組みをやさしく解説|損しない人が最初にやっていること
「保険料が高い=損」という思い込みを見直す
保険料を「払うだけのコスト」と考えがちだけれど、いざというときに医療費が7割カバーされるというのは、実はとても大きな価値がある。
リスクを正しく理解した上で、制度の範囲内で賢く節約していくことが、結果として自分を守る一番の近道だと思う。
自分の年収に合ったふるさと納税の上限額を正確に把握することも、家計管理の大切な一歩。
→ ふるさと納税、損してない?年収・家族構成で変わる「上限額」の正しい把握法
Q&A
Q. 「労務実態がない」と判断されるのはどんな場合?
A. 役員報酬よりも高い会費を法人に支払っている場合や、業務がアンケートへの回答・勉強会への参加のみにとどまる場合などが、厚生労働省の示す基準に該当する可能性があります。実態のない形式だけの役員就任には注意が必要です。
Q. 無資格と判断されたら、すぐに追加請求がくるの?
A. 判断された場合、客観的に資格がなかったと認められる時点まで遡って資格喪失となります。その期間に受けた医療費の7割分(窓口で払った3割以外)の支払い義務が発生する可能性があります。
Q. 国保に戻る場合、過去の保険料はどうなる?
A. 国民健康保険への遡及加入は最大2年間が上限です。それ以前の期間については保険料を納めることができず、その期間の医療費は自己負担になるリスクがあります。
Q. 国保の保険料を合法的に下げる方法はある?
A. iDeCoの掛け金は全額所得控除になるため、課税所得を下げることで翌年の国保保険料を抑える効果が期待できます。ふるさと納税も所得控除(住民税控除)につながるため、組み合わせて活用するのが賢い方法です。
Q. 今の健康保険の加入状況が不安……どこに相談すればいい?
A. 社会保険労務士(社労士)か、加入している健康保険の保険者(協会けんぽなど)に相談するのがおすすめです。専門家に現在の契約内容や実態を確認してもらうことで、リスクを把握できます。
まとめ
「保険料を安くしたい」という気持ちは自然なことだし、正しい知識を持って行動すること自体は悪くない。
でも、形だけの役員就任で健康保険を切り替えるやり方は、今回の厚生労働省の通知によって「無資格」と判断されるリスクが高まっている。
もし過去に遡って無資格とされれば、それまでに受けた医療費の大部分を自己負担しなければならなくなる可能性がある。
節約するなら、iDeCoやふるさと納税など、制度の範囲内で確実に効果のある方法を選ぶこと。
自分を守るための保険が、気づかないうちにリスクになっていた——そんなことにならないよう、一度自分の状況を整理してみてほしい。
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