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アメリカ中間選挙で日本株はどうなる?S&P500・円相場への影響

アメリカ中間選挙 株価の疑問に答える投資家のイメージ

この記事の3行まとめ

  • 1950〜2022年の中間選挙19回で、S&P500は12か月後に全て上昇(筆者計算・ドル建て価格指数)。ただし2026年も同じとは限りません。
  • ドル建てで+10%でも、ドル円が150円→135円なら円換算は約−1%。株価と一緒にドル円も確認しましょう。
  • ねじれ議会でも関税は自動では止まりません。選挙後は株価・ドル円・米10年債利回りの3点を見ましょう。

2026年11月3日(日本時間11月4日)に投票されるアメリカ中間選挙は、日本の個人投資家にも無関係ではありません。過去の中間選挙後は米国株(S&P500)が上昇しやすい傾向が報告されています。ただし2026年の株価は、選挙結果だけでなく、関税、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策、企業業績によって左右されます。日本の投資家は、米国株の値動きに加えて、ドル円相場も確認する必要があります。(調査基準日:2026年10月21日)

目次

2026年アメリカ中間選挙で日本株はどうなる?

アメリカ中間選挙 株価と日本株への影響を考える投資家のイメージ

短い答えは「選挙そのものより、米国株・ドル円・関税の3本の道を通って日本株に届く」です。結果を先読みして動くより、どの道が太くなりそうかを知っておくほうが落ち着いて判断できます。

日本株に影響する3つの経路

日本株が中間選挙の影響を受ける道は、大きく3つあります。

経路 何が起きるか 日本株への届き方
米国株市場の変動 S&P500やNASDAQが上下する 投資家心理が変わり、日経平均も連れて動きやすい
ドル円相場の変動 円高・円安に振れる 輸出企業の円換算利益と、輸入企業のコストが変わる
関税・貿易政策の変化 対日関税や輸出規制の見通しが変わる 自動車・半導体など対米輸出の多い業種に響く

日経平均が上がるケース・下がるケース

日本の輸出企業と内需企業では、同じニュースでも受ける影響が逆になることがあります。

上がりやすいパターンは、選挙後に不確実性が薄れて米国株が落ち着き、ドル円が極端な円高にならない場合です。輸出企業の業績見通しが安定し、日経平均を支えます。

下がりやすいパターンは、関税の強化懸念が強まる場合や、急な円高で輸出企業の利益が目減りする場合です。反対に、円安が進むと輸入コストの上昇で内需企業が苦しくなります。つまり「円安=日本株に良い」と単純には言えないのです。

米国株が上がっても日本株が下がることはある?

あります。理由は3つです。

1つ目は為替です。米国株が上がる局面で日米の金利差が縮まると、円高に振れて輸出企業の収益見通しが悪化することがあります。2つ目は資金の向き先です。米国株に資金が集まると、相対的に日本株が選ばれにくくなる場合があります。3つ目は業種の違いです。日経平均は輸出・製造業の比重が大きく、米国株をけん引するIT大手とは中身が違います。

「アメリカが上がったから日本も上がるはず」と考えたくなりますが、連動しやすいことと、必ず連動することは別物です。

投票日と日本時間のスケジュール

投票日は米国時間の11月3日(火)です。アメリカの夏時間は11月1日に終わるため、東部時間と日本時間の差は14時間になります。東部の投票締め切り(現地19時)は、日本時間の11月4日(水)午前9時にあたります。

接戦区や郵便投票の多い州では、結果の確定まで数日かかることもあります。

中間選挙後、S&P500は本当に上がりやすい?

中間選挙後 S&P500の過去実績を調べる折れ線グラフのイメージ

短い答えは「過去のデータでは上がりやすかったが、保証ではない」です。ここでは、よく言われる数字を一次データで計算し直しました。

過去18回連続上昇は本当か?19回分を計算してみた

「1950年以降、中間選挙の12か月後のS&P500は18回連続で上昇した」という話をよく見かけます。私は数字をそのまま信じず、Yahoo Financeが公開しているS&P500(配当を含まない価格指数)の日次終値で、1950〜2022年の中間選挙を自分で計算し直しました。

条件は次のとおりです。

  • 対象年:1950年から2022年までの19回(4年ごと)
  • 起点:選挙日(11月第1月曜日の翌日の火曜日)の終値。1950年は11月7日のデータが無く、前営業日の11月6日の終値を使用
  • 終点:起点の12か月後(その日が休場なら直前の営業日)の終値
  • 指数:S&P500の価格指数(配当は含まない)、ドル建て

結果は、19回すべてで12か月後の指数が上昇しました。平均は約15.1%、中央値は約14.5%です。最大は1954年の約33.2%、最小は1986年の約1.1%でした。

では「18回」はどこから来た数字なのか。私の計算では、1954年以降の18回だけを数えると、18回すべてが上昇で、平均は約15.1%でした。つまり、起点を1950年にするか1954年にするかで「19回」にも「18回」にもなります。どちらも「全部プラス」という点は同じです。ただし起点日や指数で数字は少し変わるため、「約15%」「全てプラス」と幅を持たせて紹介するのが安全です。

もうひとつ大事なのは、期間の取り方です。選挙直後の短い期間では、必ずしも上がっていません。

選挙後の期間 上昇した回数 平均 中央値
1か月後 19回中15回 約+1.7% 約+2.3%
3か月後 19回中17回 約+7.7% 約+7.6%
6か月後 19回中19回 約+14.1% 約+16.9%
12か月後 19回中19回 約+15.1% 約+14.5%

(1950〜2022年の19回、S&P500価格指数・ドル建て、選挙日終値を起点に筆者が計算)

1か月後には、1974年の約−12.0%のように大きく下がった年もありました。「選挙後に必ず上がる」ではなく「1年という長さで見ると上がった年ばかり」という読み方が正確です。

過去の中間選挙後の株価推移

年別に見ると、上昇の幅にはかなりばらつきがあります。

選挙年 12か月後の騰落
1950 +16.2%
1954 +33.2%
1958 +11.1%
1962 +24.8%
1966 +12.9%
1970 +12.7%
1974 +18.7%
1978 +6.4%
1982 +19.9%
1986 +1.1%
1990 +25.1%
1994 +27.1%
1998 +22.0%
2002 +14.9%
2006 +6.7%
2010 +3.7%
2014 +4.5%
2018 +11.7%
2022 +14.5%

(出典:Yahoo Financeの^GSPC日次終値から筆者が算出。小数第2位を四捨五入)

大手証券会社の資料でも、起点や集計期間によって数字は違います。たとえばチャールズ・シュワブの解説記事は「選挙後3か月のS&P500は平均5.7%上昇、13回中11回がプラス」としています。対象の年数や起点が違えば、結論の方向は同じでも数字は変わります。

過去に上昇していても2026年に上がるとは限らない理由

過去が19回続いても、2026年に同じ結果になる保証はありません。

  • 金融政策:FRBは2026年9月16日に政策金利を0.25ポイント引き上げ、3.75〜4.00%にしました(FRBのFOMC声明、賛成12・反対0)。次回会合は10月27〜28日の予定です。利上げの局面は、株価の重しになる場合があります。
  • 景気後退:景気が急に冷え込めば、選挙の不確実性が消えても株価は下がります。
  • 企業業績:株価の本質は企業の稼ぐ力です。選挙は補助的な要因だという見方が一般的です。
  • 地政学的リスク:中東や東アジアなどの緊迫化は、選挙とは別に市場を揺らします。
  • 選挙前の株価水準:S&P500は2026年10月14日の終値で7,718.94でした(Yahoo Finance)。高い水準からのスタートでは、同じ12か月でも値幅が小さくなることがあります。

19回という数字は、あくまで参考情報として受け止めるのが安全です。

ドル円は円高・円安どちらに動く?

アメリカ中間選挙 ドル円の円高と円安を示す為替ボードのイメージ

短い答えは「どちらにも動きうるので断定できない」です。選挙結果ごとに、円高の理由と円安の理由が同時に存在します。

なお、2026年9月16日のFRBの利上げに続き、日銀も9月18日の会合で金融市場調節方針を変更しました(報道では政策金利を1.25%程度へ引き上げ)。日米どちらも利上げ局面にあり、金利差の方向だけでは為替を読みにくい状況です。

選挙結果 円安に働く可能性 円高に働く可能性
共和党が上下両院を維持 減税・歳出拡大で米金利が上がりやすい 財政悪化の懸念でドルが売られる
民主党が下院を奪還 政策が止まり、大きな変化が出にくい 米国の政治不安でリスク回避の円買い
民主党が上下両院を奪還 増税が見送られ金利が落ち着く場合も 財政・通商政策の変化でドルが弱くなる

共和党が上下両院を維持した場合

この場合、トランプ政権の政策がそのまま進みやすくなります。財政を拡大する政策(減税の延長や歳出)が通りやすくなり、国債の発行が増えるとの見方から、米国の長期金利が上がる可能性があります。金利が上がれば、日米の金利差が意識されてドル高・円安に傾く、というのが基本的な見方です。

一方で、財政赤字の拡大そのものが不安視されると、ドルが売られて円高になることもあります。関税が強化されれば、物価上昇を通じてFRBが利下げしにくくなるため、これも円安要因になり得ます。ただし景気が悪化すれば、結果は逆になります。

民主党が下院を奪還した場合

下院は予算の主導権を握ります。共和党の政策が議会で止まりやすくなり、政府予算を巡る対立も増えると言われています。市場は「大きな政策変更が起きにくくなる」と受け止めて落ち着く場合もあれば、「予算の行き詰まりで政府機関の閉鎖が起きるのでは」と不安視する場合もあります。

#### ねじれ議会でも関税が必ず止まるわけではない理由

ここは見落としやすい点です。関税は、議会を通さなくても大統領が既存の法律に基づいて動かせる部分があります。2026年2月には連邦最高裁が、緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税を違法とする判断を示しました。それでも政権は、通商法122条(150日間、上限15%)や、232条(安全保障を理由にした関税)など別の法的根拠で関税を維持・導入する道を使っています。232条に基づく関税は、この判決の影響を受けませんでした。

議会が関税を止めるには、法律を成立させる必要があります。大統領が拒否権を使った場合、それを覆すには上下両院で3分の2の賛成が要ります。つまり、下院が野党になっても「関税が自動で止まる」わけではないのです。関税の現状は日々変わるため、最新の税率は公式発表で確認してください。

民主党が上下両院を奪還した場合

現時点では、上院で民主党が過半数を取るのは難しいとの見方が多く、実現のハードルは高いとされています。仮に実現すれば、政権への監視(議会調査)が強まり、予算や人事を巡る対立が増えます。増税や規制強化の議論が出れば株価の重しとなる一方、極端な政策が通りにくくなるという安心感も生まれます。

為替の見方については、以前まとめた記事も参考になると思います。円高・円安が生活に与える影響を、やさしく整理しています。

→ 【2026年】ドル円153円台の円高はなぜ?レートチェックの意味・NISA・電気代までやさしく解説

日本株で影響を受けやすい業種は?

短い答えは「円相場と関税の影響を受ける輸出業種は変動が大きく、金融や内需は金利と円安・円高で逆の影響を受ける」です。個別の企業名ではなく、業種ごとのプラス・マイナスを並べます。

業種 プラス要因 マイナス要因
自動車 円安で円換算の利益が増える 対米関税の強化、米国販売の減速
半導体・電子部品 AI向け投資の拡大 輸出規制や関税の強化
銀行・保険 日米の金利上昇で運用益が増える 景気後退による貸し倒れの増加
商社 資源価格の上昇、円安による円換算益 資源価格の下落、世界景気の減速
防衛関連 防衛予算の拡大方針 予算が議会審議で遅れる可能性
エネルギー 原油・ガス価格の上昇 需要減による価格下落
内需・小売 円高による輸入コストの低下 円安による仕入れ値の上昇

輸出に強い業種(自動車・半導体)

自動車は、米国が最大級の輸出先です。関税が強化されれば利益を押し下げる要因になります。なお、232条に基づく自動車関税は2026年2月の最高裁判決の対象外で、現行の税率は政府の発表で確認が必要です。半導体・電子部品は、AI需要の追い風と、米中を巡る規制の不確実性の両方を抱えています。

金利と資源に反応する業種(銀行・保険・商社・エネルギー)

銀行・保険は、金利が上がると収益が増えやすい業種です。ただし景気が急に悪化すると、貸し倒れの懸念が出ます。商社とエネルギーは、資源価格とドル建て収益の両方に左右されます。

政策に左右される業種(防衛・内需)

防衛関連は、各国の防衛予算の方針で動きやすい業種です。ただし米国の予算は議会の承認が必要で、ねじれ議会になると遅れる場合があります。内需・小売は、円高では輸入コストが下がって有利、円安では不利、と整理できます。

新NISAのS&P500・オルカンはどうなる?

新NISAで積立投資をする人と円換算の評価額のイメージ

短い答えは「ドル建てで上がっても、円高が進むと円換算の評価額は目減りする」です。為替ヘッジなしの投資信託では、この仕組みを知っておくことが一番の備えになります。

米国株が上がっても円高で評価額が下がる場合を計算してみた

具体例で見てみます。

【仮定例】米国株がドル建てで10%上昇した一方、ドル円が150円から135円に変化した場合。為替ヘッジなしの米国株投資の円換算リターンは次のとおりです。

計算式:1.10 × (135 ÷ 150) − 1 = −1%

つまり、ドル建てで10%上昇しても、円換算では約1%のマイナスです。100万円を投資していた場合、100万円 × 1.10 × 0.9 = 99万円となり、約1万円の目減りになります。

※配当、信託報酬、税金、実際のファンドの追随誤差などを除いた単純化した例です。

私はこの計算を初めてやってみたとき、「ドルで勝っているのに円では負ける」ことがあるという事実に、少し驚きました。さらに、ドル建てで10%上昇した場合に円換算でプラスを保てる最大の円高幅も計算してみました。150 ÷ 1.10 = 約136.4円なので、ドル円が136.4円より円安の水準にとどまれば、円換算はプラスです。

円安なら円換算のリターンはどうなる?

逆に、同じ10%上昇でも円安が進んだ場合は、円換算のリターンがさらに大きくなります。為替だけの影響も合わせて見てみましょう。

期末のドル円 ドル建て+10%の円換算 ドル建て横ばいの円換算
120円 −12.0% −20.0%
135円 −1.0% −10.0%
140円 +2.7% −6.7%
150円(変化なし) +10.0% 0.0%
160円 +17.3% +6.7%
165円 +21.0% +10.0%

(ドル円150円スタートの仮定。配当・手数料・税金は除いた単純計算)

ドル円が165円まで円安に進めば、同じ10%上昇が円換算で+21%になります。ただし、円安は輸入物価の上昇で暮らしを圧迫する面もあるため、手放しでは喜べません。

ここで、新NISAの投資家が知っておきたいのが、ドル建てのS&P500と円建ての投資信託で成績が異なる理由です。投資信託の基準価額は、現地の株価(ドル)に、その日のドル円レートを掛けて円換算されるからです。為替ヘッジをしていない多くのS&P500連動型ファンドやオルカン(全世界株式)は、為替の影響をそのまま受けます。

S&P500連動型は米国のみ、オルカンは米国が6割前後(時期により変動)で、残りが日本や新興国などです。選挙の影響はS&P500のほうが受けやすい一方、為替の影響はどちらも大きく、差は小さいと考えられます。

積立投資を続けるか判断する際のポイント

判断の目安を3つ挙げます。

  • 目的と期間:10年以上先の老後資金のような長い期間が目的なら、選挙1回の動きは全体の中では小さな波です。
  • 余裕資金かどうか:近い将来に使うお金を株式に入れていないか、ここで一度確認します。
  • 為替の許容度:円高で評価額が一時的に減っても耐えられるか。耐えられない金額なら、そもそも投資額が大きすぎるサインです。

新NISAの制度の詳細は、金融庁のNISA特設ページで確認できます。私は制度の細かい条件を確認するとき、いつも公式の説明を読み直しています。投資のはじめ方に不安がある方は、こちらの記事も参考にしてください。

→ 投資を始めるのは本当に遅い?今から大丈夫な理由とロードマップ

中間選挙前に米国株を買うべき?

短い答えは「買うべきとも、買わないべきとも言えません」です。過去の傾向は参考になっても、売買の根拠には足りません。投資の判断はご自身の目的と余裕資金に合わせて行ってください。

過去のアノマリーだけで売買判断しない

アノマリーとは、理屈ははっきりしないけれど、過去にそうなった傾向のことです。今回見たように、中間選挙後12か月で全てプラスだったのは事実ですが、サンプルは19回に過ぎません。景気や金利の局面が毎回違うため、同じ結果が続く保証はありません。

フィデリティも、選挙予想に基づいて売買をすると相場の振れに振り回されかねないと説明しています。

長期積立と短期売買では考え方が異なる

長期の積立なら、価格が下がった時期には多くの口数を買え、上がった時期には少なく買う、という平均化の効果があります。選挙の前後だけを見て積立を止めたり再開したりすると、その効果が薄れる可能性があります。

一括投資と積立投資のリスクの違い

一括投資は、すべてを同じタイミングで買うため、価格が高い日に買ってしまうリスクがあります。積立投資は、買う日が分散するため、一度の高値づかみのリスクを下げられます。反対に、上昇が続く相場では、一括のほうが成績が良くなることもあります。

どちらが正しいかは、将来の相場を知らない限り決められません。私なら、選挙前の判断に迷ったときは、積立を続けながら、追加投資の金額を少しだけ小分けにします。すでに保有している商品の入れ替えを考えている場合は、こちらも参考になります。

→ 新NISA乗り換え問題をスッキリ解決!特定口座の銘柄を売るべきか

選挙結果が出たら確認したい5つの指標

選挙後に確認したい5つの市場指標を並べたダッシュボードのイメージ

短い答えは「株価3つ(S&P500・NASDAQ・日経平均)、為替1つ、金利1つ」です。選挙結果のニュースだけで判断せず、数字の動きで市場の受け止め方を確認します。

指標 何を示すか 他の指標との関係
S&P500 米国の大企業500社の株価動向 世界の株式市場の方向感を左右する
NASDAQ IT・ハイテク株の動き 金利上昇に敏感で、AI関連の期待を映す
日経平均 日本の代表的な225銘柄の株価 米国株とドル円の両方の影響を受ける
ドル円 1ドルが何円か 円換算の評価額と輸出企業の利益に直結
米国10年国債利回り 米国の長期金利 上がるとNASDAQに逆風、ドル高・円安の要因

株価を見る3指標(S&P500・NASDAQ・日経平均)

まず、S&P500で米国全体の方向を見ます。次にNASDAQで、ハイテク株が金利の変化をどう受け止めたかを確認します。日経平均は、東京市場が開く11月4日の朝から米国の反応を受けて動きます。3つが同じ方向なら市場の受け止めは明確で、バラバラなら警戒が残っているサインです。

為替と金利を見る2指標(ドル円・米10年国債利回り)

ドル円と米10年国債利回りはセットで見ると分かりやすくなります。米国の金利が上がればドルが買われて円安になりやすく、金利が下がれば円高に傾きやすい、という関係があるからです。ただし、日銀の利上げ観測などで例外も出ます。

私は「米10年債利回り→ドル円→S&P500→NASDAQ→日経平均」の順で見ます。金利と為替が先に動き、株価が追うことが多いからです。数字は必ず、確認した日時とセットで記録しておきます。

よくある質問

アメリカ中間選挙 株価の疑問に答える投資家のイメージ

Q. アメリカ中間選挙は日本時間でいつ?

投票日は米国時間の2026年11月3日(火)です。日本時間では11月4日(水)の朝から開票が進みます。東部の投票締め切りは日本時間の午前9時ごろです。

Q. 民主党が勝つと米国株は下がる?

一概には言えません。歴史的には、どの政党が勝っても選挙後に株価が上昇する傾向が報告されています。フィデリティも、政党の勝敗よりも不確実性の解消が重要だと説明しています。

Q. 共和党が勝つと円安になる?

円安に働く要因(減税や金利上昇)がある一方、財政悪化の懸念で円高になる要因もあります。方向は断定できません。

Q. S&P500とオルカンはどちらが影響を受ける?

S&P500は米国のみなので、選挙の影響を受けやすい面があります。オルカンは米国が6割前後を占めるため影響は受けますが、分散されている分、揺れは小さい傾向があります。為替の影響はどちらも大きいです。

Q. 日本の高配当株にも影響する?

あります。円相場や日米の金利差、関税を通じて間接的に影響します。銀行や商社など業種によって、プラスとマイナスの出方は異なります。

Q. 中間選挙後は必ず株価が上がる?

必ずではありません。1950〜2022年の19回では12か月後に全て上昇しましたが、1か月後には下がった年もあります。将来を保証するものではありません。

Q. 新NISAで保有中の投資信託を売るべき?

選挙だけを理由に売る必要はないと考えられます。目的や期間、余裕資金を基準に判断するのが基本で、迷う場合はファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談ください。

Q. S&P500が上がれば日経平均も上がる?

連動しやすいものの、必ずではありません。ドル円や業種構成の違いで、逆の動きになる日もあります。

Q. 選挙結果はいつ確定する?

大勢は日本時間11月4日の昼前後に見えることが多いですが、接戦区や郵便投票の多い州は数日かかる場合があります。

Q. 選挙前に積立の金額は変えるべき?

選挙だけを理由に変える必要はありません。生活費や緊急資金に影響が出ないかを確認することが第一です。

まとめ|選挙結果よりも政策と金利の変化を確認

この記事のポイントを振り返ります。

  • 1950〜2022年の19回の中間選挙後、S&P500は12か月後に全て上昇しました(筆者の計算)。ただし1か月後に下がった年もあります。
  • 日本の投資家は、ドル建てだけでなく円換算で見る必要があります。ドル建て+10%でも、150円から135円の円高なら円換算は約−1%です。
  • 米国株が上がっても日本株が下がることはあり、ねじれ議会でも関税が自動で止まるわけではありません。

過去の市場データは参考になりますが、2026年の相場を保証するものではありません。選挙結果と同時に、関税、FRB、ドル円、企業業績を確認することが重要です。

私は、選挙結果を当てにいくより、結果が出たあとの数字を落ち着いて確認する準備をしておくほうが、ずっと心強いと感じています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の売買を勧誘するものではありません。投資の最終判断はご自身で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。数値は2026年10月21日時点で確認したものです。

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参考・出典

  • 連邦準備制度理事会(FRB)「FOMC声明(2026年9月16日)」
    https://www.federalreserve.gov/newsevents/pressreleases/monetary20260916a.htm
  • 連邦準備制度理事会(FRB)「FOMCカレンダー」
    https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomccalendars.htm
  • 日本銀行「金融政策決定会合 公表文(2026年)」
    https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/state_2026/index.htm
  • Yahoo Finance「S&P 500(^GSPC)ヒストリカルデータ」
    https://finance.yahoo.com/quote/%5EGSPC/history/
  • Charles Schwab「What the 2026 Midterms Could Mean for the Markets」
    https://www.schwab.com/learn/story/what-2026-midterms-could-mean-markets
  • 金融庁「新しいNISA」
    https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html
  • Fidelity「How might midterm elections impact the stock market?」
  • S&P Global Mobility「Supreme Court IEEPA tariffs ruling: implications for automakers」

※S&P500の過去リターンは、上記Yahoo Financeの日次終値(価格指数・配当除く・ドル建て)をもとに筆者が計算した値です。本記事は一般的な情報提供であり、投資の勧誘ではありません。投資判断は自己責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。情報は執筆時点(2026年10月21日)のものです。

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