📌 この記事が30秒でわかる!3行まとめ
- NHKの再放送急増の背景には、2023年の受信料値下げによる大幅な収入減がある
- 公共放送としての役割や著作権処理のしやすさなど、昔からの事情も絡み合っている
- NHKプラスをうまく活用すれば、再放送に縛られず好きな番組を楽しめる
テレビをつけたら「あ、また再放送だ…」ってなること、ありませんか?
特に週末の昼間なんかは、チコちゃんにドキュメント72時間、鶴瓶の家族に乾杯…と、見たことがある顔ぶれが並んでいて、思わず苦笑いしてしまうことも。
「受信料は払ってるのに、どうして新しい番組を作ってくれないんだろう」
そう感じている方は、きっと少なくないはず。
じつはこの疑問、単純なようで、NHKの財政問題・公共放送の仕組み・著作権の話まで、いろいろな事情が絡み合っています。
今回はその「本当の理由」を、できるだけわかりやすく一緒に見ていきましょう。

NHKの再放送、実際どのくらい多いの?
土曜の午前はほぼ再放送で埋め尽くされている
2025年のある土曜日の午前中、NHK総合テレビの番組表を確認したところ、「チコちゃんに叱られる!」「ドキュメント72時間」「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」「鶴瓶の家族に乾杯」「首都圏情報ネタドリ!」と、ほぼすべてが再放送で占められていました。
しかも、これは特別なことではありません。
毎週のように同じような状況が続いていて、視聴者のあいだでも「最近ひどくなってきた気がする」という声が増えています。
民放と比べると、その差は歴然
民放のキー局では、土曜の昼間にこれほど再放送が並ぶことはほとんどありません。
バラエティや通販番組、ローカル情報番組など、新鮮なコンテンツが入っていることが多いです。
NHKとの違いを並べてみると、再放送の多さが際立って見えてきます。
視聴者の声「予算不足なの?」
2025年5月に行われたNHK経営委員会主催の「視聴者のみなさまと語る会」でも、こんな意見が寄せられたそうです。
「予算の関係なのか、新しい番組をつくるスタッフが不足しているのかわからないが、再放送が多く感じる」
まさに多くの方が感じていることを、そのまま代弁しているような声ですよね。
再放送が増えた一番の理由は「お金」の話

2023年10月に受信料が約1割引き下げ
NHKの再放送が増えた直接的なきっかけは、2023年10月に実施された受信料の値下げにあります。
地上契約が月額1,100円(以前より125円値下げ)、衛星契約が月額1,950円(220円値下げ)となり、過去最大規模の引き下げとなりました。
値下げ自体は視聴者にとって嬉しいことですが、NHKの収入という面では大きな打撃でした。
NHKの受信料を含む事業収入は2023年度に前年比433億円の減収となり、2024年度もさらに406億円の減収となっています。
収入は激減したのに、コスト削減が追いつかない

問題は、収入が大幅に減ったにもかかわらず、支出の削減がそのペースに追いついていないことです。
番組制作にかかる国内放送費は2019年度の3,495億円から2024年度の3,291億円へ、人件費は1,114億円から1,096億円への減少にとどまっています。
5年間でたったの222億円(約4.8%)しか削減できていない計算です。
一方、受信料収入は5年間で1,259億円も減少しています。
この差が、再放送という「コストのかからない編成」を増やす圧力になっているわけです。
ちなみに、NHKの受信料についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
→ NHK受信料って結局どうすればいいの?「義務」から「支払い方」「免除」まで全解説

2024年度は449億円の大赤字
NHKの2024年度決算は449億円の赤字となり、2年連続の赤字決算となりました。
さらに、2025年度・2026年度も赤字が続く見通しで、4年連続の赤字がほぼ確定している状態です。
受信料の支払率も2024年度は77.5%で、前年度より下がっています。
訪問営業を取り止めた影響もあり、受信料の単価も支払う人の数も、両方が下がっているというダブルパンチを受けているのです。
実は昔からあった「NHKと再放送の深い関係」

公共放送ならではの「再放送枠」の文化
じつは再放送の多さは、最近始まった話ではありません。
NHKは公共放送として、できるだけ多くの人に良質なコンテンツを届けるという使命があります。
そのため、朝の時間に見られなかった人が昼に、昼に見られなかった人が夜に見られるよう、意図的に再放送枠を設ける文化が昔からありました。
連続テレビ小説(朝ドラ)が朝の放送後に昼間にも流れるのも、その考え方からきています。
BSで評判の番組を地上波で流す仕組み
NHKにはもうひとつ、独特の再放送の仕組みがあります。
BSで放送して評判が良かった番組を、地上波の深夜枠などで再放送するというパターンです。
この場合の「評判が良い」とは、視聴率が高いということではなく、評論家や専門家のあいだでの評価が高いという意味合いが強いのが特徴的ですよね。
地上波とBS・CSにまたがって同じ番組を放送する場合は、再放送扱いにならないケースもあるため、番組表の「再」マークが必ずしもすべてを示しているわけでもないのです。
チコちゃん・ドキュメント72時間に設けられた定番の再放送枠
「チコちゃんに叱られる!」や「ドキュメント72時間」など、NHKの人気番組にはレギュラーの再放送枠が設けられています。
これは制作サイドが意図的に設定したもので、内容が時事性に左右されにくく、いつ見ても楽しめるコンテンツだからこそできる編成です。
見た目は「再放送ばかり」に見えても、一定の設計思想がある、ということは知っておいてほしいポイントです。

再放送にはコスト以外の「別の理由」もある
新番組を作るより再放送のほうが「著作権処理」が楽
テレビ番組を作るうえで、実は見えにくい大きなコストが「著作権処理」です。
NHKの番組は著作権法上「映画の著作物」として扱われ、NHKが著作権を持つことが多いです。
しかし再放送ではなく、まったく新しい番組を作ろうとすると、脚本家・出演者・音楽の権利者などに改めて許諾を取り直す手間と費用が発生します。
既存番組の再放送であれば、こうした権利処理の手間がはるかに少なくて済むのです。
コストだけでなく、スケジュール管理の面でも再放送は「楽」なわけです。
見逃した視聴者へのサービスという側面
もうひとつ、忘れてはいけない観点があります。
再放送は「見逃した視聴者へのサービス」という意味合いも持っています。
初回放送を見られなかった人が、別の時間帯に見られるようにする。それは公共放送として、できるだけ多くの人に情報やコンテンツを届けるという姿勢の表れでもあります。
NHKプラス(無料の見逃し配信サービス)が普及した現在では、この意義は薄れてきていますが、それでも高齢の視聴者など配信に不慣れな方への配慮は続いています。
地方局・高齢視聴者への配慮という公共放送の役割
NHKは全国各地に放送局を持ち、地方の視聴者にも等しくサービスを提供することが求められています。
地方在住の方、特に高齢の方にとっては、NHKの再放送番組が生活の一部になっていることも少なくありません。
見慣れた番組がまた放送されることへの安心感、というものもあるのです。
再放送を「ただのコスト削減」と見るのか、「公共放送としての配慮」と見るのか。
その両方の側面があるのが、NHKの再放送の複雑なところかもしれません。
これからのNHKはどうなる?私たちの受信料はどこへ

4年連続赤字がほぼ確定している現状
NHKは現在、4年連続の赤字がほぼ確定している非常に厳しい財務状況に置かれています。
受信料収入は2019年度比で約17%減少(金額にして1,259億円のマイナス)しているにもかかわらず、経費の削減は約4.8%にとどまっています。
この状況が続けば、再放送の増加はさらに進む可能性があります。
「質の高いコンテンツ集中」vs「再放送増加」のジレンマ
NHKは受信料を値下げした際、「経営資源を質の高いコンテンツの制作に集中させる」という方針を打ち出していました。
でも現実は、再放送が増え、その方針との矛盾を指摘する声も出ています。
良質な番組を作れば作るほど、その制作費が経営を圧迫する。でも再放送を増やせば視聴者が離れる。
NHKは今まさに、この難しいジレンマの真っただ中にいます。
NHKプラスとネット展開で変わる未来
明るい話題もあります。
NHKプラスを通じた見逃し配信や、ネット同時配信の拡充によって、「テレビの前に縛られない視聴スタイル」が広がっています。
これはNHKにとっても、視聴者にとっても新しい可能性を開くものです。
再放送ばかりの地上波テレビを見ながら「もったいないな」と思うより、NHKプラスで好きな時に好きな番組を楽しむ、という使い方に切り替えるのも一つの選択肢かもしれません。
知っておきたい!再放送との上手な付き合い方
見逃し配信「NHKプラス」をフル活用する
NHKプラスは、NHKの番組を放送後1週間程度、無料で見逃し配信してくれるサービスです。
スマートフォン・タブレット・パソコンから利用でき、NHK受信契約をしている方であれば追加料金なしで使えます。
「見たい番組があったけど、放送時間に家にいなかった」というときに、とても便利です。
再放送を待たなくても見られる環境が整っているので、地上波の番組表に振り回されない楽しみ方ができますよ。
ドキュメント72時間のような長寿番組を好きな時間にじっくり楽しむには、このサービスが本当におすすめです。
NHKの番組を楽しむ方法について、こちらの記事も合わせてどうぞ。
→ NHKドキュメント72時間 年末スペシャル放送時間まとめ|歴代1位・秋田の自販機は今どこ?
再放送マークの見方と番組表の読み方
番組表やテレビのEPG(電子番組表)には、再放送番組に「再」や「[再]」というマークが表示されます。
ただし、NHKが「○○選」と表記している番組や、地上波・BS間の放送については、再放送マークがつかないケースもあります。
また、Eテレの学校放送やアニメ番組では、新聞の番組表には「再」と記載されてもEPGには載っていないこともあるので、少しわかりにくいこともありますよね。
「再放送だ」とがっかりする前に、内容が気になる番組はとりあえず録画しておく、というスタンスが一番ストレスなく楽しめるかもしれません。
NHKの番組は、何度見ても新しい発見があるものも多いですし、初めて見る方にとっては新鮮に映ることもあります。
再放送だからといって価値が下がるわけでも、面白くないわけでもありません。
ネコとの時間や科学の話など、NHKならではの高品質コンテンツを改めて楽しんでみたい方にはこちらも。
→ ネコとの時間が、こんなに特別だったなんて|NHK「ネコのトリセツ」が教えてくれた科学の話
Q&A
Q. NHKの再放送はなぜ増えたのですか?
A. 2023年10月の受信料値下げによって収入が大幅に減少したことが主な原因です。2024年度には449億円の赤字となり、番組制作にかけるコストを抑えるために、新番組の制作より再放送の編成が増えています。
Q. NHKの再放送はいつ多くなりますか?
A. 土曜・日曜の午前中や、平日の昼間の時間帯に再放送が集中しやすい傾向があります。ゴールデンタイムや夜のニュース枠は新作が中心ですが、それ以外の時間帯は再放送で埋まることが多いです。
Q. 再放送を見たくない場合はどうすればいいですか?
A. NHKプラスという無料の見逃し配信サービスを活用するのがおすすめです。放送後1週間程度は好きな時間に番組を視聴できるので、再放送の時間帯に縛られることなくNHKコンテンツを楽しめます。
Q. NHKは今後も赤字が続くのですか?
A. 2025年度・2026年度も赤字が続く見通しで、4年連続の赤字がほぼ確定しているとされています。収入の減少ペースに支出削減が追いついていない状況が続いているため、当面は再放送が増える傾向は変わらないかもしれません。
Q. NHKの再放送に「再」マークがつかないこともあるって本当ですか?
A. 本当です。NHKが「○○選」と表記している番組や、地上波とBS・CS間での放送切り替えは、内部の基準により再放送マークなしで放送されることがあります。そのため「再」マークがないからといって、必ずしも新作とは限らない場合があります。
まとめ
NHKの再放送が多い理由を整理すると、大きく3つのポイントに集約されます。
ひとつめは、受信料の値下げと収入減です。2023年以降の大幅な減収によって、制作費を削らざるを得ない状況になっています。
ふたつめは、公共放送としての役割と文化です。見逃した視聴者への配慮や、地方・高齢者への情報提供という意味合いが、昔から再放送に組み込まれていました。
みっつめは、著作権や制作コストの問題です。新番組を作るのに比べ、既存番組の再放送は権利処理も制作費も格段に低く抑えられます。
受信料を払いながら再放送ばかりで「損した気分」になることもあるかもしれません。でも、NHKプラスをうまく活用すれば、好きな時に良質な番組を楽しめる環境は十分整っています。
「再放送が多い=NHKがサボっている」ではなく、財政的な苦境と公共放送の使命のはざまで揺れながら、模索を続けているのが今のNHKの姿かもしれません。
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