この記事が3行でわかる
- 2026年10月1日から首都高が値上げ。普通車は距離単価が29.52円→32.472円、上限は1,950円→2,130円に。
- 短距離(約3.9km以内)は300円のまま据え置き。10km・20km・30km・羽田空港アクセスの差額を距離別に一覧で紹介。
- 1回あたりは数十円でも、平日毎日利用なら年間数万円規模の負担増になる場合も。現金車とETCの差にも注意。
首都高は2026年10月1日からいくら値上げされる?結論から

結論から言うと、首都高は2026年10月1日午前0時から、対距離料金の単価が約1割引き上げられます。普通車の場合、1kmあたりの料金が29.52円から32.472円に上がり、差額は2.952円。国土交通大臣の事業許可を受けた正式な改定で、もう「検討中」の段階ではありません。
何がどう変わるのか、まず全体像を整理してみた
私がまず気になったのは「結局どこがどう変わるの?」という部分でした。整理すると、変わるのは距離あたりの単価と上限料金の2点。逆に、下限料金(普通車300円)と上限料金が適用される距離の基準(55.0km)はこれまでと同じです。つまり「全部が一律1割増」ではなく、走る距離によって値上げの重さが違うという、意外と見落としがちな仕組みになっています。
平均改定率8.1%の内訳を私なりに調べてみた
首都高が公表している全車種平均の改定率は8.1%。これは2024年度のETC利用実績をもとにした加重平均です。普通車だけを見ると単価ベースで+10.00%とやや高めですが、下限料金が据え置かれる短距離利用者が平均を押し下げていると考えられます。私は最初「1割値上げ」という言葉だけで身構えてしまいましたが、実際の負担感は利用距離次第で大きく変わってくることが分かりました。
10km・20km・30kmでいくら増える?距離別に比較

普段の利用距離を思い浮かべながら、下の表で自分に近い距離を探してみてください。ちょい乗りから遠出まで、値上げ幅はかなり違います。
| 走行距離 | 現行料金 | 新料金 | 差額 | 値上げ率 |
|---|---|---|---|---|
| 約10km | 560円 | 610円 | +50円 | +8.93% |
| 約20km | 810円 | 880円 | +70円 | +8.64% |
| 約30km | 1,150円 | 1,260円 | +110円 | +9.57% |
| 約40km | 1,490円 | 1,630円 | +140円 | +9.40% |
| 55km以上(上限) | 1,950円 | 2,130円 | +180円 | +9.23% |
自分の通勤距離で計算してみた
私は普段の買い物や送迎で首都高をだいたい15〜18km前後使うことが多いので、表の間を取って試算してみました。20kmで+70円なので、15kmならおおよそ比例配分で+50〜55円程度。「1回あたり50円くらいなら別に…」と最初は思ったんですが、これが積み重なると話が変わってきます(次の章で試算します)。
なぜ距離が長いほど値上げ率が上がりやすいのか
表を見ると、距離が伸びるほど値上げ率がじわじわ上がっているのが分かります。これは、下限料金という「値上げの影響を受けない床」が短距離側にあるのに対し、長距離側は単価上昇の影響をそのまま距離分だけ受け続けるためです。上限料金(55km以上)に達するとそこで頭打ちになるので、値上げ率は9%台で安定します。
東京・新宿・渋谷・池袋から羽田空港はいくらになる?

出張や旅行で羽田空港を使う人にとって、アクセスルートの料金がいくら変わるかは気になるところ。普通車・ETC利用の代表的なルートで比較すると、次のようになります。
| 出発地 | 到着地 | 現行料金 | 新料金 | 差額 |
|---|---|---|---|---|
| 東京駅周辺(呉服橋等) | 羽田空港 | 710円 | 770円 | +60円 |
| 新宿 | 羽田空港 | 930円 | 1,020円 | +90円 |
| 渋谷 | 羽田空港 | 780円 | 850円 | +70円 |
| 池袋 | 羽田空港 | 1,140円 | 1,250円 | +110円 |
羽田空港定額タクシーもこっそり値上がりする
見落とされがちですが、羽田空港の定額タクシーは「定額運賃+首都高ETC実費」という組み合わせになっています。つまり首都高料金が上がれば、定額のはずのタクシー総支払額もそのまま上がります。新宿発の定額タクシーなら、これまでの930円が1,020円になる分、総額も+90円。「定額だから変わらない」と思い込むと、支払い時に「あれ、思ったより高い」となりかねません。
帰省や旅行での利用も試算してみた
私は年に数回、実家への帰省や旅行の際に池袋から羽田までマイカーで向かうのですが、今回の改定でその区間は1,140円から1,250円へ、片道+110円になります。往復なら+220円。年に4回利用すると仮定すると、220円×4回=880円の負担増です。数百円とはいえ、旅行の予算を考えるときには頭の片隅に入れておきたい数字だと感じました。
首都高を毎日使うと年間いくら負担が増える?

1回あたり数十円〜100円台の値上げと聞くと大したことがないように感じますが、利用頻度をかけ合わせると印象が変わってきます。
実際に電卓を叩いて計算してみた
首都高の公表資料をもとに、20km利用(差額+70円/回)を例に、私も実際に電卓を叩いて年間負担増を計算してみました。計算式はシンプルで「1回あたりの値上げ額×年間利用回数」です。
- 月1回(年12回):70円×12=840円
- 月4回・週1回(年48回):70円×48=3,360円
- 週2回(年96回):70円×96=6,720円
- 平日毎日利用(年240回想定・土日祝と年末年始を除いた標準的な稼働日数):70円×240=16,800円
往復利用ならこの2倍なので、平日毎日往復で利用する人は年間+33,600円という数字になります。正直、最初に計算した時は「え、3万円超えるの?」と少し驚きました。1回分の値上げ幅だけを見ていると気づきにくい負担増です。
30km利用の通勤者ならもっと重くなる
同じ考え方で30km利用(差額+110円/回)を平日毎日・往復で使う人にあてはめると、110円×240回×2=52,800円という試算になります。営業車や送迎で首都高を頻繁に使う人ほど、この年間負担増を見込んで家計や経費の計画を立てておいたほうがよさそうです。
実は値上げされない人もいる|短距離は300円のまま

ここまで値上げの話ばかりしてきましたが、実は「1円も値上げされない人」もいます。普通車の下限料金は300円のまま据え置きなので、約3.9km以内の短距離利用であれば、改定後も変わらず300円です。
誰にとってこれが恩恵になるのか
首都高の入口から次の出口まですぐ、という近距離利用が多い人にとっては、今回の改定は実質関係ありません。逆に言えば、値上げの影響は「ある程度長い距離を走る人」に集中する制度設計になっている、ということでもあります。自分の普段の利用距離が3.9km前後かどうか、一度確認してみる価値はありそうです。
私の場合はどうだったか確認してみた
私が最寄りの入口から一番近い出口まで走る用事(月2回程度)を思い返してみると、距離はだいたい3km前後。この用事に関しては料金改定の影響を受けないと分かり、少しほっとしました。すべての利用がまとめて値上げされるわけではない、という点は覚えておいて損はないと思います。
ETCと現金ではこんなに違う
ETC利用者は距離に応じてきめ細かく料金が決まりますが、現金・クレジットカード手渡し利用の場合はルールが大きく異なります。
現金車は一律で上限料金がかかる
現金車(一般クレジットカードでの手渡し精算も含む)は、入口料金所で原則として全線の上限料金が徴収されます。つまり改定後は、普通車なら走行距離に関係なく一律2,130円。ETCなら300円で済む短距離利用でも、現金なら2,130円かかるということで、その差は最大1,830円にもなります。
ETC専用化がさらに進む
首都高では料金所のETC専用化が急速に進んでおり、2027年春までに134箇所、2028年春までには原則として全線がETC専用になる予定です。現金派の人ほど、そもそも利用できる入口が減っていくことになるので、ETC車載器やETCパーソナルカードの導入を検討しておくメリットは大きいと言えます。
なぜ首都高は2026年に値上げするの?
理由を一言でいえば、人件費・資材価格の高騰と、老朽化したインフラの大規模更新に対応するためです。
維持修繕費が10年で1.4倍になった背景を調べてみた
首都高の維持修繕コストは直近10年間で約1.4倍に膨らんでいます。私が資料を読んで意外だったのは、単なる物価上昇だけでなく、都心の交通量を止められないため、工事の多くを深夜時間帯に限定して行わざるを得ず、夜間割増の労務費や仮設の設置・撤去費用が余計にかかるという構造的な事情があった点です。供用開始から50年以上が経過した区間も全体の4割を超えており、老朽化への対応は待ったなしの状況になっています。
日本橋の地下化だけで3,200億円という規模
首都高では、日本橋区間の高架を撤去して地下化する事業も進んでいます。総事業費は約3,200億円という規模で、こうした大規模プロジェクトの財源確保も、今回の値上げの背景の一つです。
一般道に逃げれば本当に安くなる?
「首都高が高いなら一般道でいいのでは」と考える人もいると思いますが、これは単純に安くなるとは言い切れません。
ガソリン代と時間のロスを計算してみた
一般道は信号や交差点での発進・停止が多く、燃費が悪化しやすくなります。仮に首都高利用時の燃費を15km/L、一般道を8.5km/Lとしてガソリン価格175円/Lで計算すると、20km走行時のガソリン代は首都高利用で175円÷15km/L×20km=約233円、一般道利用で175円÷8.5km/L×20km=約412円。差額は約179円で、首都高の料金差(20kmで+70円)より大きくなるケースもあります。
渋滞のリスクも合わせて考えてみた
さらに一般道は移動時間が1.5〜3倍程度に伸びることが多く、時間的な余裕を考えると「下道の方が絶対にお得」とは言い切れないというのが正直な感想です。急いでいる用事なら、多少の値上げ分を払ってでも首都高を使う方が結果的に合理的な場合もあります。私自身、時間に余裕がある日は下道、急いでいる日は首都高、と使い分けるのが一番現実的だと感じています。
まとめ|1回数十円でも利用頻度によっては無視できない
2026年10月1日からの首都高値上げは、普通車で1kmあたり2.952円、上限で180円の値上げとなります。短距離なら実質据え置き、長距離や毎日利用ならじわじわと年間数万円規模の負担増につながる可能性があります。まずは自分がよく使う距離・区間の差額を確認し、頻度に応じてETC割引の活用や利用ルートの見直しを検討してみてください。
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よくある質問

Q. 首都高の値上げはいつから?
2026年10月1日(木)午前0時からです。改定日時の前後で入口通過のタイミングによって適用料金が変わる場合があります。
Q. 普通車はいくら上がる?
走行距離によりますが、1kmあたりの単価が29.52円から32.472円へ約1割引き上げられます。20km利用で+70円、55km以上の上限では+180円です。
Q. ETCだけ値上げする?
いいえ、全車種・全精算方法が対象です。ただしETCは距離に応じた増額なのに対し、現金は一律上限料金となるため、短距離では現金車の方が影響が大きくなります。
Q. 現金利用者はいくら払うことになる?
普通車の場合、改定後は一律2,130円が原則です。短距離であってもこの金額がかかります。
Q. 羽田空港まではいくらになる?
普通車・ETC利用で、東京駅周辺からは710円→770円、新宿からは930円→1,020円になります。
Q. なぜ首都高は値上げするの?
人件費・資材価格の高騰により維持管理コストが10年で約1.4倍になったことと、老朽化したインフラの大規模更新の財源確保が主な理由です。
Q. また値上げすることはある?
現時点で普通車の追加改定は決まっていませんが、中型車以上は2027年7月に新料金へ移行し、2030年7月からは一部割引の縮小が予定されています。
Q. 物流費や宅配料金も上がる?
軽自動車を使うラストワンマイル配送は10月から直接コスト増の影響を受けます。大型トラックは2027年6月末まで猶予されますが、今後の運賃転嫁の議論次第で間接的に影響する可能性があります。
Q. タクシー料金も上がる?
メーター運賃自体は変わりませんが、高速道路料金は乗客の実費負担のため、首都高を利用した分の総支払額は10月から直接値上がりします。
Q. 一般道を使えば安くなる?
高速料金自体は0円になりますが、燃費悪化によるガソリン代増加や移動時間の増加を考えると、必ずしも経済的に得とは言えません。
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参考・出典
- 首都高速道路株式会社「2026年10月1日から首都高速道路の料金が変わります」
https://www.shutoko.co.jp/company/press/2026/data/07/31-toll/ - 首都高速道路 料金改定特設サイト「改定後の料金」
https://www.shutoko.jp/ss/2026ryoukin-kaitei/toll/ - 首都高速道路 料金改定特設サイト「割引の継続について」
https://www.shutoko.jp/ss/2026ryoukin-kaitei/discount/ - 首都高速道路「料金所のETC専用化について」
https://www.shutoko.jp/ss/etc_only_no_cash/ - 首都高速道路 料金改定後ルート検索システム
https://future-search.shutoko.jp/
※本記事の情報は執筆時点(2026年7月31日公表資料)のものです。内容は予告なく変更されることがあります。
