3行でわかる ANA情報漏洩2026
- 対象は2023年8月10日〜2026年9月23日にANAを予約した「一部」の約37,800人。全員ではありません
- 約1,700人はパスポート番号なども参照された形跡あり。クレジットカード情報とパスワードは対象外
- 連絡は順次。メール内のリンクは開かず、公式サイトで確認を(2026年10月31日時点)
ANAが、委託先Amadeus(アマデウス)社のシステムへの不正アクセスにより、約37,800人分の予約情報が外部から参照された形跡があると発表しました。対象は2023年8月10日から2026年9月23日の間にANAで予約した「一部のお客様」で、予約したすべての人ではありません。
現時点で、自分が対象かどうかを自分で調べる仕組みは見当たりません。ANAは対象者に順次連絡するとしているので、まずは落ち着いて、公式の案内を待ちながら備えるのが基本です。クレジットカード情報とパスワードは対象に含まれないと発表されています。
この記事は2026年10月31日時点の公式発表に基づいています。 新しい発表があれば更新します。
ANA情報漏洩2026|何が起きた?

発表の中身を3行で
ANAは2026年10月29日に第一報を出し、翌10月30日に影響人数などを公表しました。第一報では、旅客サービスシステムの提供元であるAmadeus IT Group S.A.(スペイン)から「当社便の予約情報に第三者からの不正アクセスが発生し、お客様の一部個人情報が参照された形跡がある」との報告を受けた、と説明されています。
続報では、対象が約37,800人であること、予約期間が2023年8月10日〜2026年9月23日であることが示されました。ここで大事なのは「参照された形跡」という言い方です。外部から見られた痕跡がある、という意味で、データが持ち出されたと確定した話ではありません。
Amadeus社とANAの関係
Amadeus社は、航空会社の予約・発券・搭乗手続きをまとめて処理するシステムを提供している会社です。ANAやJALは、そのシステムを自社の予約業務に使っています。
私は最初「ANAのサーバーが直接やられたの?」と思いましたが、発表の書きぶりでは、被害が出たのは委託先のシステムです。報道によると、Amadeus社は該当する認証情報をすでに無効化し、監視体制を強化したとのことです。ただ、認証情報がどう盗まれたのか、誰が何の目的で行ったのかは、私が確認した公式情報には書かれていません。
発覚までの流れ
報道とJALの公式ページを合わせると、時系列は次のとおりです。
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 2026年9月24日 | Amadeus社が不正アクセスを検知(報道) |
| 10月16日 | ANAが、他社で不正アクセスが確認されたとの情報を得て同社に確認(報道) |
| 10月20日 | AmadeusからANAに報告。個人情報保護委員会などへ報告(報道) |
| 10月23日 | JAL・JTAがAmadeus社から報告を受ける(JAL公式) |
| 10月29日 | ANAが第一報を公表(ANAグループ公式) |
| 10月30日 | ANAが対象人数を約37,800人と公表(報道) |
個人情報保護委員会の公式ページには、漏えい等が起きたとき、まず3〜5日以内に速報、続いて30日以内に確報(不正の目的が疑われる場合は60日以内)を出す、という趣旨の説明があります。ただ、今回の公表のタイミングがこの期限の影響だったのかどうかは、公式には何も示されていないので、ここでは触れるだけにします。
自分は対象?予約期間と確認方法

対象期間と「一部のお客様」の意味
対象期間は、予約記録が外部から参照された形跡がある期間として示された2023年8月10日〜2026年9月23日です。日数にすると1,141日、約3年1か月分になります。
この期間にANAを予約した人の中の「一部」が約37,800人、という説明です。期間内に予約した人がみんな対象という意味ではありません。逆に、期間内に予約した覚えがあるなら、通知の有無をまず落ち着いて待つ、という姿勢が現実的だと私は思います。
自分で確認するときのチェックポイント
次の項目は「当てはまったら対象」という判定ではありません。連絡が来たとき、慌てず確認するための整理です。
- 2023年8月10日〜2026年9月23日の間に、ANAの予約をしたことがある(国際線・国内線・特典航空券・代理購入を含めて思い出す)
- ANAの予約で登録したメールアドレスを、今も使っている
- 迷惑メールフォルダも含めて、ANAからのメールが届いていないか見る
- ANAマイレージクラブに登録した連絡先が、最新になっている
- 家族や同僚の分を自分が予約した覚えがある(その方の連絡先で通知される可能性がある)
通知が届かないことだけを理由に「対象外」と決めることはできません。メールの不達もありえるからです。
国内線だけでも対象になる?
ここが一番迷いやすいところです。ANA公式ページによると、国内線は旅客サービスシステムの刷新で、2026年5月19日搭乗分から新しい予約・搭乗の仕組みに切り替わりました。報道では、国内線もこの時期からAmadeusのシステムを使うようになったとされています。
ただし、今回の発表の中に、国内線の予約を対象から外す条件は示されていません。「5月18日以前の国内線予約は対象外」といった線引きも、公式には見当たりません。5月19日はあくまで新システムでの搭乗の基準日で、不正アクセスの対象を分ける日として発表されたわけではないからです。国内線だけの利用でも、自己判断で安全と決めず、ANAからの案内を待つのがよいと思います。
私の周りにも「国内線しか乗らないから関係ないでしょ」と言う人がいましたが、公式発表からそこまでは言えない、と伝えました。
キャンセル済みの予約は?
公式発表で確認できたのは「期間中にご予約いただいた一部のお客様」という条件までです。キャンセルした予約や、予約だけして搭乗しなかった予約が対象かどうかは、私が確認した範囲では明記されていません。
一般論として、航空会社のシステムには、キャンセル後も予約記録が一定期間残ることがあります。ただ、それは今回の対象条件として確認できたことではないので、別の話として切り分けて考えてください。気になる場合は、案内に従って問い合わせるのがいちばん確実です。
もし同じ「情報漏洩で自分は対象?」の疑問を別の事例で整理した記事も読みたい方は、こちらも参考になります。
どんな個人情報が参照された?

約36,100人と約1,700人の違い
ANAの発表では、対象者は参照された情報によって2つに分かれます。
| 約36,100人 | 約1,700人 | |
|---|---|---|
| 氏名 | ○ | ○ |
| 予約番号 | ○ | ○ |
| 搭乗日 | ○ | ○ |
| 搭乗区間 | ○ | ○ |
| 搭乗クラス | ○ | ○ |
| メールアドレス | - | ○ |
| 電話番号 | - | ○ |
| パスポート番号 | - | ○ |
| 国籍 | - | ○ |
| マイレージ番号 | - | ○ |
| 航空会社・便名・航空券番号・座席番号など | - | ○ |
後者の「など」は発表の書き方そのままで、これ以外にも含まれる可能性があるという意味です。表で「-」になっているのは、発表でその項目が挙がっていない、ということです。
漏洩の可能性がある情報/含まれない情報
ここは2つに整理しておきます。
| 参照された形跡がある情報 | 対象に含まれないと発表された情報 |
|---|---|
| 氏名、予約番号、搭乗日、搭乗区間、搭乗クラス | クレジットカード情報 |
| (約1,700人のみ)メール、電話、パスポート番号、国籍、マイレージ番号、便名、航空券番号、座席番号など | パスワード |
パスポート番号が含まれる場合は?
パスポート番号が含まれるのは、約1,700人のグループです。ここで気になるのが「パスポートを再発行すべきか」だと思います。
私が確認できた公式情報の範囲では、パスポートの一律の再発行を求める案内は見当たりませんでした。逆に「再発行は絶対に不要」とも書かれていません。ですので、該当する場合は、ANAから届く個別の案内に従ってください。
私なら、パスポート番号が知られた可能性を前提に、次の点だけ意識します。
- 「パスポートの確認が必要」「手続き費用がかかる」といった電話・SMS・メールに、自分から連絡しない
- 番号だけでなく、顔写真の入った本人確認書類の画像を送るよう求められても応じない
- 不安なら、メール内のリンクではなく、公式サイトから問い合わせ先を探す
カード番号やパスワードは?
ANAの発表では、クレジットカード情報とパスワードは対象に含まれないとされています。JALの公式ページも、クレジットカード番号と各種パスワードの漏えいはない、と書いています。
ただし「カードが安全」と「カードを名乗る詐欺が来ない」は別の話です。予約情報を使った詐欺メールは、これから出てくるかもしれません。あとで説明します。
ANAから通知メールが来ない場合は?

公式の通知予定
ANAは、対象者には順次連絡するとしています。報道では、連絡は来週以降に順次、とも伝えられています。ただ、いつまでに全員へ届くのか、どの連絡先に送るのかといった細かい点は、私が確認した範囲では書かれていません。
届かない場合の確認先は、ANA公式サイトの「お知らせ」です。窓口が案内されている場合は、そこに載っている電話番号を使ってください。この記事では、公式で確認できていない電話番号は載せません。
不審な通知メールを見分ける手順
本物の通知を装う詐欺メールが出るおそれがあります。次の順で確認すると安全です。
- メールの中のリンクは、まず開かない
- ブラウザで「ANA」と検索するか、ブックマークから公式サイトを開く
- 公式サイトの「お知らせ」に、今回の件の案内があるか確認する
- メールに書かれた内容が、公式の案内と合っているか見比べる
- パスワード、カード番号、暗証番号を聞かれたら、その時点で詐欺を疑う
- 迷ったら返信せず、公式の問い合わせ窓口に連絡する
ANAもJALも、不審なメール・電話・偽サイトへの注意を呼びかけています。予約番号や便名がメールに書かれていても、本物とは限りません。漏れた情報で本物らしく見せることもできるからです。
フィッシング詐欺の見分け方や防ぎ方を、別の事例でくわしく整理した記事もあります。
→ 【2026年最新】楽天で何が起きてる?アカウント乗っ取りと詐欺の全手口と今すぐできる防衛策
今すぐやるべきこと

まずは落ち着いて公式発表を確認
最初にやることは、公式発表の確認です。ANAグループの発表ページと、ANA公式サイトのお知らせが一次情報です。SNSのまとめや個人ブログは、数字が混ざっていることがあります。
不審なメール・電話への警戒
メールだけでなく、電話、SMS、SNSの広告や偽サイトにも注意が必要です。「ご予約の便が変更になりました、こちらから手続きを」といった内容は、特に疑ってください。
予約情報を公開しない
今後の搭乗券や予約確認の画面を、SNSに載せるのはやめましょう。予約番号と氏名がそろうと、予約内容の確認や変更ができる場合があるためです。
不要な予約キャンセルはしない
慌てて予約を取り消して取り直すのは、おすすめしません。取消手数料や運賃の差額が自己負担になる場合があります。ANAもJALも、運航への影響はないとしています。報道では、ANAは現時点で予約の改ざんなどは確認されていないという趣旨で伝えられていますが、これは今後の調査で変わる可能性があります。
情報漏洩のあと、実際に何をすればいいかを別の事例で手順にまとめた記事もあります。
公式の数字を並べて計算してみた
ここまでの数字を、私なりに計算してみました。ニュースだけだと実感しにくいからです。
- 内訳の割合:1,700人 ÷ 37,800人 = 約4.5%、36,100人 ÷ 37,800人 = 約95.5%。36,100+1,700=37,800で、公表人数と一致します
- 期間:2023年8月10日〜2026年9月23日は1,141日。検知(9月24日)からANAへの報告(10月20日)までは26日、報告から人数の特定(10月30日)までは10日
- パスポート番号などを含む割合(JAL・JTA):2,000人 ÷ 92,000人 = 約2.2%
つまりANAの場合、大半は「氏名・予約番号・搭乗日・区間・クラス」の5項目で、連絡先やパスポート番号まで含まれるのは約1,700人です。5項目だけでも、予約を悪用した詐欺メールのきっかけになりえます。だから「自分は1,700人側ではなさそう」で安心せず、不審な連絡への注意は全員に必要です。
JALの約9万2,000人との違い
人数・内訳・窓口を表で比べる
ANAとJAL・JTAは、同じAmadeus社のシステム利用がきっかけですが、公表している対象者は別々です。混同しないように表にまとめます。
| 項目 | ANA | JAL・JTA |
|---|---|---|
| 対象人数 | 約37,800人 | 約92,000人 |
| 内訳(5項目のみ) | 約36,100人 | 約90,000人 |
| 内訳(連絡先やパスポート番号なども) | 約1,700人 | 約2,000人 |
| 期間 | 2023年8月10日〜2026年9月23日 | 同じ期間 |
| カード・パスワード | 含まれない | 漏えいはない |
| Amadeus社からの報告 | 10月20日(報道) | 10月23日 |
| 連絡 | 順次連絡するとしている | 予約時のメールアドレス宛に連絡済みと記載 |
| 問い合わせ | ANA公式サイトで案内を確認 | 専用窓口あり(日本時間10:00〜17:00、土日祝日を除く) |
2社の人数を足して考えてはいけない理由
2社の人数を足すと129,800人になりますが、これはあくまで単純合計です。両社を予約した人が重なるかどうかは、公表されていません。だから「13万人が被害に遭った」といった言い方は、私は避けたほうがいいと思います。
JALの対象者にANAから連絡は来る?
JALの対象者だからといって、ANAから連絡が来るとは限りません。ANAを予約した覚えがあるかどうかが基準になります。逆に、両社を使った覚えがある人は、それぞれの案内を別々に確認してください。
まとめ:確定したこと、まだ未確定のこと
最後に、2026年10月31日時点で整理します。
公式発表や公式ページで確認できたこと
- ANAは約37,800人分の予約情報が外部から参照された形跡があるとした(報道を含む)
- 予約期間は2023年8月10日〜2026年9月23日
- 約36,100人は5項目、約1,700人はメールアドレス・電話番号・パスポート番号なども
- クレジットカード情報とパスワードは対象に含まれない
- ANAは対象者に順次連絡するとしている
- JAL・JTAは別に約92,000人を公表している
まだ分からないこと
- 認証情報がどう盗まれたのか、誰がどんな目的で行ったのか
- 国内線の予約が、どの時期のどんな条件で対象になるのか
- キャンセル済みの予約が対象かどうか
- パスポート番号が含まれる人への、個別の案内の中身
- 実際の被害の有無(金銭被害や予約の改ざんなど)
分からないことを無理に埋めず、公式の続報を待つ。それが一番ぶれない動き方だと私は思います。
よくある質問

Q. 国内線しか乗っていなくても対象になりますか?
国内線を除外する条件は、公式発表で確認できていません。国内線は2026年5月19日搭乗分から新しい予約・搭乗の仕組みに切り替わっていますが、その日で対象が分かれると発表されたわけではありません。ANAからの案内を待ってください。
Q. 予約期間中に搭乗していれば必ず対象ですか?
いいえ。対象は期間中に予約した「一部のお客様」で、約37,800人と発表されています。期間中に利用した人が全員対象という意味ではありません。
Q. メールが来なければ安全ですか?
そうとは言い切れません。連絡は順次とされているため、まだ届いていないだけの可能性があります。メールの不達も考えられます。通知がないことだけで対象外とは判断せず、公式サイトのお知らせを確認してください。
Q. パスポートは再発行すべきですか?
私が確認できた公式情報では、一律の再発行は案内されていません。該当者にはANAから個別に連絡があるとされているので、その案内に従ってください。
Q. クレジットカードは止めるべきですか?
クレジットカード情報は対象に含まれないと発表されています。公式発表からは、慌てて止める必要は読み取れません。ただ、カード会社を名乗る不審な連絡には注意してください。
Q. 今後の予約はキャンセルすべきですか?
おすすめしません。運航への影響はないとされており、自己都合の取り消しでは手数料や差額が自己負担になる場合があります。
Q. JALの対象者にもANAから連絡が来ますか?
ANAの連絡は、ANAを予約した人が対象です。JALの対象者でも、ANAの予約が対象に含まれなければ連絡は来ません。
Q. ANAのマイレージクラブのパスワードは変えたほうがいいですか?
パスワードは対象に含まれないと発表されています。ただ、約1,700人にはマイレージ番号も含まれるため、他サービスとの使い回しをやめるなど、見直しておくと安心です。
Q. 不審なメールが来たらどうすればいいですか?
リンクを開かず、返信もせず、ブラウザでANA公式サイトを自分で開いて確認してください。パスワードやカード番号を聞かれたら詐欺を疑いましょう。
Q. この記事の情報はいつまで有効ですか?
2026年10月31日時点の公式発表に基づいています。新しい発表が出たら更新するので、最新の情報はANA公式サイトで確認してください。
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参考・出典
- ANAグループ「Amadeus社が提供する旅客サービスシステムへの不正アクセスについて」(2026年10月29日)
https://www.anahd.co.jp/group/pr/202610/notification.html - JAL・JTA「Amadeus社が提供する旅客サービスシステムへの不正アクセスと対応について」
https://www.jal.co.jp/ja-jp/news/general/2026/other/261028.html - ANA「国内線の新しい予約・搭乗がスタート」
https://www.ana.co.jp/ja/jp/promotion/renewal-2025-2026/system/ - 個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」
https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/leakAction/ - TRAICY「ANA、約37,800人分の個人情報流出の可能性 アマデウスへの不正アクセスで」(2026年10月30日)
https://www.traicy.com/posts/20261030386421/
※本記事は2026年10月31日時点の公表情報に基づきます。内容は予告なく更新・変更されることがあります。最新の案内はANA公式サイトのお知らせでご確認ください。個別の状況に不安がある場合は、ANAの窓口や専門家にご相談ください。
